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平成23年度 淡海生涯カレッジ 長浜校

掲載日:2011年12月28日

平成23年度「淡海生涯カレッジ長浜校」の講座実施レポートをお届けします。

テーマ:「身近な問題から見つめ直そう」 〜バイオテクノロジーから自然環境まで〜
     「出会い・ふれあい・学びあい」自分の学び、見つけませんか

期間:平成23年6月18日(土) 〜平成23年12月17日(土) 土曜コース

(1)問題発見講座

講座 日時 テーマ 講師
第1講 6月18日(土)
13:30〜17:00
我々の身近にあるバイオ テクノロジーを探してみよう 長浜バイオ大学
教授  蔡 晃植 
第2講 6月25日(土)
13:30〜15:30
カワウとイヌワシと生物多様性 イーグレットオフィス
須藤 明子
第3講 7月2日(土)
12:00〜17:00
【フィールドワーク】
余呉のブナ林を訪ねて
湖北の山にブナを植える会
堀江 諭
第4講 7月9日(土)
13:30〜15:30
滋賀県の地震の話 彦根地方気象台
地震津波防災官 眞砂 }宏
第5講 7月23日(土)
11:00〜17:00
【現地研修】
琵琶湖の水の流れについて
滋賀県立琵琶湖博物館
学芸員 戸田 孝

第1講  我々の身近にあるバイオテクノロジーを探してみよう (会場:長浜バイオ大学)

講義のようす

 長浜バイオ大学の蔡晃植教授に御講義いただきました。バイオと人間の関係について、紀元7000年前より家畜や麦を育て、ビール・ワインの醸造は人類初期のバイオテクノロジーとのお話でした。身近にあるバイオは人類の発展・進化なくして今の人類生活は成り立たないことを知りました。バイオテクノロジーの歴史から、生活の中での具体的な活用事例、さらにその便利さと課題や現状等について大変わかりやすく、これから始まる淡海生涯カレッジが非常に楽しみになるような、そんな充実した2時間でした。

第2講 カワウとイヌワシと生物多様性 (会場:六荘公民館)

講義のようす

 (株)イーグレットオフィスの須藤明子先生に御講義いただきました。絶滅危惧種になったイヌワシの生態と増えすぎて漁業被害の甚大なカワウ。これらの両極端な生物の実態を解説していただきながら、人間も生物も共にバランスよく生きていく地域社会の実現についての展望をお話しいただきました。現場に直面されて苦闘されている専門家の御努力に感銘を受けました。古来多様な生物が共存して生き抜いてきた時代から、いつの間にか人間にだけ都合の良い環境へと変わって行ったことが大きな原因ではないか、生物多様性保全とは人間にとって真に豊かな環境の創造ではないか等、改めて考える機会を得ました。

第3講  【フィールドワーク】余呉のブナ林を訪ねて(会場:ウッディパル余呉)

講義のようす

 『湖北の山にブナを植える会』の堀江諭先生に御講義いただきました。ブナ林は菅山寺での生活の為に、標高350〜400mの所に約855本植林され、約300年生きています。また、世代交代が可能で次々と若い林が育っています。ブナは他の木と違い、雨水を葉・枝から幹を伝い根元に集め、地中に貯めます。ブナの森が水を貯える秘密がここにあります。ブナ林は低地ほど下に枝を出し、寒い所ほどスマートな木になります。また、寺と森の維持を地元が担っている現状には限界があると感じました。ブナ林の維持には経済的な理由によるものが大きく、守る為にも経済的な支援が必要であるからです。今後、自然環境と共生する地域社会への実現へ向け、戦後植林されたスギ等の人工林を整備し広葉林を増やし、生物多様性のある森作りが望まれます。高くはない山の中での豊かなブナ林の湧水には感動しました。

第4講  滋賀県の地震の話(会場:六荘公民館)

講義のようす

 彦根地方気象台の眞砂}宏地震津波防災官に御講義いただきました。東日本大震災が起き、津波・地震・原発事故と大きな災害にみまわれ国民の関心も高いテーマでした。「地震とは何ぞや」地球の表面を覆っている硬い岩盤は10数枚のブロックに別れ、地球上を移動しているといいます。ハワイが年に8p日本に近づいているそうです。地震のメカニズム・マグニチュード・震度・震源・震央・震源域の広がり・地震のエネルギー等の説明はわかりやすいものでした。福島原発事故により美浜・敦賀からの風向き等の風速観測により、身近にリスクが感じられるようになりました。

第5講  【現地研修】琵琶湖の水の流れについて(会場:滋賀県立琵琶湖博物館)

講義のようす

 滋賀県立琵琶湖博物館の戸田孝学芸員に御講義いただきました。『流れ』と言えば、川の流れ込みや上流(北湖)から下流(南湖)へという感覚でしたが、湖水の上部と下部の対流があり水平流・鉛直流という言葉を初めて聞きました。秋から冬にかけて冷気で表面温度が下がった水が下部へ行きよく混ざり、深くまで温度が一定になることを聞き、一枚のグラフからなにを読み取るか、洞察力の深さにただただ驚きました。また、『琵琶湖の深呼吸』という言葉に感激です。流れがあるからこそ70mもある深い所まで酸素が届いているのだとわかり、ますます生命のある私達の琵琶湖を大切にしていきたいと思いました。


(2)実験・実習講座

講座 日時 テーマ 講師
第1講 8月6日(土)
13:30〜15:30
ビワコのアオコの正体を見てみよう 滋賀県立虎姫高等学校
教諭 村居 利美
第2講 8月20日(土)
13:30〜15:30
光と波の不思議〜光の色、電磁波、
レーザーから地震の波まで
滋賀県立伊香高等学校
教諭 平塚 隆三
第3講 8月27日(土)
13:30〜15:30
グランドのワカメってワカメなの? 滋賀県立長浜北高等学校
教諭 中村 朝子・藤井 央子
第4講 9月24日(土)
13:30〜15:30
※台風の為、延期
顕微鏡による細胞の観察 滋賀県立長浜高等学校
教諭 梅本 美保・谷口 惣亮
第5講 9月10日(土)
13:30〜15:30
バイオリアクターを利用して糖を分解しよう 滋賀県立長浜農業高等学校
教諭 藤沢 真尚・森沢 進
第6講 10月1日(土)
13:30〜15:30
太陽を観察して黒点温度を求めよう 滋賀県立長浜北星高等学校
教諭 山村 秀人・西川 聡

第1講  ビワコのアオコの正体を見てみよう (会場:虎姫高等学校)

講義のようす

 滋賀県立虎姫高等学校の村居利美教諭に御講義いただきました。琵琶湖の富栄養化とアオコについて考え、顕微鏡を使って実験観察しました。

感想より: 顕微鏡で琵琶湖の水を見ることができました。久しぶりに顕微鏡に触れることができ、楽しく意欲的に取り組むことができました。琵琶湖のアオコという、私たち滋賀県民にとって身近な環境問題を、実際に見てみること、その正体を知ることを通して、琵琶湖についての理解を深めることができました。

第2講 光と波の不思議〜光の色、電磁波、レーザーから地震の波まで (会場:伊香高等学校)

講義のようす

 滋賀県立伊香高等学校の平塚隆三教諭に御講義いただきました。電磁波や紫外線、放射線と放射能の違い等の講義を受けました。普段は触れることのない測定機で放射線や紫外線を測る実験をしました。

感想より: 電磁波については考えさせられました。20年程前にも電磁波の恐ろしさを学習したつもりが日が経つにつれて、その怖さもどこにやら…。時々、気づく為にも機会があれば学習したいと思います。

第3講  グランドのワカメってワカメなの? (会場:長浜北高等学校)

講義のようす

 滋賀県立長浜北高等学校の中村朝子教諭・藤井央子教諭に御講義いただきました。グランドによくあるワカメについて学習しました。また、それを食べるという貴重な体験をしました。

感想より: 身近にある物(グランドワカメ・ワカメ・コカナダ)の拡大を見て勉強になりました。万葉集にもある昔から藻が身近にあることに驚きました。「グランドのワカメ」の究明に科学を感じました。

第4講 顕微鏡による細胞の観察 (会場:長浜高等学校)

講義のようす

 滋賀県立長浜高等学校の梅本美保教諭・谷口惣亮教諭に御講義いただきました。顕微鏡を覗き、日常では体験できないマイクロメートル・ナノメートルの世界を垣間見ました。

感想より: 自分の口腔粘膜細胞の観察には驚きました。爪楊枝で簡単に採取できるとは!100倍・150倍・400倍・600倍と同じ物でも違った世界が広がりました。蝶のリン粉・蝉の複眼・ひまわりの花粉等図鑑やTVで見た知識はあったが、自分の目で実物を見るとリアルさが違いました。

第5講 バイオリアクターを利用して糖を分解しよう (会場:長浜農業高等学校)

講義のようす

  滋賀県立長浜農業高等学校の藤沢真尚教諭・森沢進教諭に御講義いただきました。バイオリアクターという酵素反応を行うことができるように工夫された装置を使って糖を分解するという、実験中心の講義を受けました。

感想より: ドライイーストはパン作りによく使っていますが、イクラが作れることにびっくりしました。小さいガラス瓶に入った赤や青色のイクラをお土産としていただきました。楽しい実験で、一度でなくもう一度同じ実験をしてみたいです。

第6講  太陽を観察して黒点温度を求めよう (会場:長浜北星高等学校)

講義のようす

 滋賀県立長浜北星高等学校の山村秀人教諭・西川聡教諭に御講義いただきました。身近な太陽について学びました。

感想より: 知っているようで知らないことも多く、また、パソコンを使っての説明や太陽望遠鏡等の最新の情報を知ることができ大変興味深く学習できました。太陽の黒点温度を求めることができたことには驚き、より知識が広がりました。


(3)理論学習講座

講座 日時 テーマ 講師
第1講 10月15日(土)
13:30〜15:30
からだを見守る免疫の役者たち 長浜バイオ大学
教授 新蔵 礼子
第2講 10月22日(土)
13:30〜15:30
身近な動物の体色と色素細胞
−個性の保障と環境へのかかわり
長浜バイオ大学
教授 山本 博章
第3講 11月5日(土)
13:30〜15:30
発見と発明の歴史から見る
バイオテクノロジー
長浜バイオ大学
准教授 長谷川 慎
第4講 11月12日(土)
13:30〜15:30
ホルモンと環境 長浜バイオ大学
講師 池内 俊貴
第5講 11月26日(土)
13:30〜15:30
ウイルスは廻る 長浜バイオ大学
教授 伊藤 正恵
第6講 12月10日(土)
13:30〜15:30
サンショウウオとその保護に ついて 長浜バイオ大学
教授 齊藤 修
第7講 12月17日(土)
13:30〜17:30
植物の営みを知ろう 〜閉講式〜 長浜バイオ大学
教授 蔡 晃植

第1講  からだを見守る免疫の役者たち (会場:長浜バイオ大学)

講義のようす

 長浜バイオ大学の新蔵礼子教授に御講義いただきました。2011年のノーベル医学生理学賞が贈られた「免疫」に関するテーマについて、分かりやすい絵と図で御講義いただきました。

感想より: 免疫という言葉は、日常では予防接種のワクチンによる免疫とか聞きますが、内容は知りませんでした。「病原体から体を守る仕組み全体のこと」が、免疫ということだと知り、その作用の重要性とその仕組みの精妙さに生命の神秘を感じました。

第2講 身近な動物の体色と色素細胞−個性の保障と環境へのかかわり (会場:長浜バイオ大学)

講義のようす

 長浜バイオ大学の山本博章教授に御講義いただきました。未発表の先生の考え方やご友人の研究内容等の紹介を交えた講義をしていただきました。

感想より: 色素細胞は機能の一つであり、生物の個性を形作っている。色素細胞というと、生物の色にのみ関係するように思いがちであるが、視覚や聴覚、エネルギー代謝や、免疫にも関係している細胞であるとの話を聞いて驚いた。学術的な最先端の話を聞くことで、今後の生き方に対して強い動機付けになったと思う。

第3講  発見と発明の歴史から見るバイオテクノロジー (会場:長浜バイオ大学)

講義のようす

 長浜バイオ大学の長谷川慎准教授に御講義いただきました。バイオテクノロジーについて、「原子とは元素とは想像してみる古代ギリシャ哲学者の思索」「化学のもとは錬金術!?近代科学の萌芽と成立」「有機化合物を人工的に作る生命現象への挑戦」「電子・原子・分子の大きさを測る物質構造の解明からバイオテクノロジーへ」の4部構成で講義をしていただきました。

感想より: バイオテクノロジーとは、生物だけでなく、原子から宇宙についてまで考える学問なのかなあと漠然と思いました。

第4講 ホルモンと環境 (会場:長浜バイオ大学)

講義のようす

 長浜バイオ大学の池内俊貴講師に御講義いただきました。そもそもホルモンとは何か、ホルモンの種類、ホルモンの作用、性の決定とホルモンとの関係等について講義を受けました。

感想より: 生殖に関して、これまでの知識だけではまた違った見方、現状を知ることができた。人体に与えるホルモンの不思議さ、生命の神秘を改めて感じる事ができた。ホルモンと環境との関連は、後半の環境ホルモンの話は、日常生活と関連があり、わかりやすい内容であった。

第5講 ウィルスは廻る (会場:長浜バイオ大学)

講義のようす

 長浜バイオ大学の伊藤正恵教授に御講義いただきました。A型をはじめとするいろんな型のインフルエンザ、鳥インフルエンザウィルス、抗インフルエンザ等について、バイオ大学ならではの専門的な内容をわかりやすく御教授いただきました。講義後の質問も後を絶たない状況でした。

感想より: 「ウィルス」という言葉はよく耳にするが、今回の講義でその中身若干なりとも理解でき、大変興味深く思った。

第6講  サンショウウオとその保護について (会場:長浜バイオ大学)

講義のようす

 長浜バイオ大学の齊藤修教授に御講義いただきました。齊藤先生の子どもさんの自由研究をお手伝いをされたことを取り上げて、サンショウウオの生態、周りの環境の大切さについて御講義いただきました。

感想より: 琵琶湖には周辺の水田を通じて一級河川だけでも120以上の河川が流入し、その間には数多くの生物が生息しています。貴重な生物は沢山いると思いますが、サンショウウオを通じて自然保護活動が活発になりますように。

第7講  植物の営みを知ろう (会場:長浜バイオ大学)

講義のようす

 長浜バイオ大学の蔡晃植教授に御講義いただきました。前半は、身近な植物に含まれる有用物質やその活用方法、植物のもつ可能性と環境問題について、後半は、放射線や放射性物質について御講義いただきました。福島県と滋賀県の汚染の現状等を取り上げて、放射線から身を守る方法、放射線被ばくで一番大きな問題は内部被ばくであると教えていただきました。

感想より: 先生のお話が非常にわかりやすく、よく理解できました。放射線や放射性物質のお話はたいへん興味深く、色んな人に聞いてほしいと思いました。


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