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「地域の力を学校へ」推進事業 平成22年度 学校支援の実践例

掲載日:2010年11月22日
連携授業のようす

テーマ

「平和学習」

学校・園名

学校法人松風学園 彦根総合高等学校2年生

講師

八日市郷土文化研究会

日付

平成22年10月27日

教科等

特別活動(ホームルーム活動)

授業

連携授業のようす

 後日、ハワイ真珠湾に修学旅行に行く予定の2年生は、1学期からビデオを見たりしながら平和学習を進めてきました。
 さらに、平和学習を深めるため、今回、講師の方には、戦時中の生活体験などお話していただきました。

 講師の方の話だと、国民学校(今の小学校)5年生の12月8日の朝はとても心に残っているそうです。日本が真珠湾を攻撃した1941年12月8日の朝(日本時間)、ラジオで日本がアメリカと戦争を始めたことを知り、子どもながらに心臓が縮む思いだったそうです。

 子どもの世界にも戦争の影響は大きくありました。
(例)

  • 子どものお茶わんに兵隊や軍艦の絵が書かれていた。
  • 「子供召集令」という題の紙芝居があった。
  • 雑誌にも戦争のことが載っていた。
  • 戦争を始める準備のように、幼稚園の子どもまでが棒を鉄砲の代わりにして遊んでいた。
    など。

 戦争に出兵する者には、ある日突然、通知が来ます。勿論、行くことを拒むことはできず、その頃は、兵隊として戦争に行くことはお祝いごとでした。戦争に行く際は、肌につけると戦苦を免れ無事に帰還することができるという「千人針」(千人の女性が赤糸で一針ずつ縫った一枚の布)で、無事に帰ってこれるようにと願ったり、また、空から見つからないように、目立たない黄土色の服を着たり、家の電球には“かさ”をつけて光をもれないようにしたそうです。さらに、お寺の釣り鐘を全部はずし、身の周りの鉄や銅関係の物(火鉢や金網、窓わくなど)が全て集められたのは、武器を作るためだったことなどを、写真や現物を見ながら、説明してくださいました。

 その頃は与えられる食料も決まっているため(配給)、おなかがへって、へって、へりすぎて泣いた覚えもあるそうです。
 滋賀県でも多くの方が、戦争で亡くなられています。
 「修学旅行に行かれる時は、『思い』を持って行ってほしいです。何も考えずに行くのと、『思い』を持って行くのとは全然違います。64年も平和が続いていることはすごいことです。何かを感じてもらえたら嬉しいです。」と、最後に講師の方がおっしゃっていました。

感想

生徒の感想 【学校法人松風学園彦根総合高等学校の生徒より 】

  • いろんな物が見られて分かりやすかったです。知らないことがいろいろ聞けて勉強になりました。
  • どんな戦争だったとかは、勉強して知っていましたが、市民のことは知らなかったので、ちゃんと知ることができてよかったです。ありがとうございました。
  • 戦争のことがよく分かりました。修学旅行でハワイに行ってもっとくわしく勉強したいです。
  • 悲しい話でした。日本は戦争をしてはいけません!
  • 戦争の話を聞いたことによって、その場の状況が少しだけ分かりました。すごく残酷でした。
  • 初めて見るものもあったり、写真などでわかりやすく説明してもらって良い経験ができました。ハワイに行って真面目に見たいと思います。
  • 講演を聞いて戦争と平和について考えさせられました。戦争の悲惨さがよく分かりました。戦争はしてはいけないということや、繰り返さないこと、また、次の世代に戦争のことを伝えることが大切だと思いました。
  • 戦争はみんなの幸せをうばっていると分かりました。今日、聞いたお話を、将来、何かに活かせたらいいなと思いました。そして、戦争があったことを語り継いでいかないといけないなと思いました。
  • 教科書や資料で見て感じたものと、実際に話を聞いて感じたものとは全然違っていて、戦争と平和について改めて考えさせられました。複雑な気持ちでした。戦争はたくさんの人に消えない傷を残すものだと思いました。
  • 私は2度と戦争が起きてほしくないと思います。中学3年の時の修学旅行で、沖縄の平和祈念公園で見た資料なども「ぞっと」しました。あんな悲劇の姿をもう見たくないので、戦争と国々の持つ武器はなくして、平和を続けてほしいと願いたいと思います。

学校・園の感想 【学校法人松風学園彦根総合高等学校の先生より】

 外部の講師の方に来ていただき講演をしていただくと、その方の専門性が活かされ、より深い内容を生徒に聞かせる事ができるという面で、有意義であると考えます。

講師の感想 【八日市郷土文化研究会の方より】 

 誰も私語をせずに、多くの生徒さんが、私の話に関心を向けていてくれたので、一生懸命にお話ができました。物や写真を持っていったので、生徒さんも興味を感じてくれたのだろうと思いました。

生徒たちへメッセージ

 「戦争」と「平和」は、人類にとって、とても大きなテーマです。一人ひとりが自分の問題としてとらえてください。いろんな人の話を聞き、いろんな本を読んで、自分の考え方をつくりあげてください。

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