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家庭教育学習資料

 一人ひとりの親が、悩み試行錯誤しながら子育てをする中で、知らず知らずに多くの智恵(子育てのノウハウ)を身につけています。
 県では、多くの親が集まる機会をとらえ、一人ひとりが親としての自分を見つめ直し、お互いの悩みや智恵を交流し合い、自信をもって子育てや家庭教育が行えるよう、家庭教育学習資料をきっかけとした語りあいによる学習会の開催を推進しています。

平成29年度版
平成29年度版「家庭教育学習資料」(幼稚園用)
平成29年度版
平成29年度版「家庭教育学習資料」(小学生用)
平成29年度版
平成29年度版「家庭教育学習資料」(中学生用)


親としての学びに新たな方法

 家庭での教育は、すべての教育の原点であると言われます。
 しかし、実際に子育てをしていく上では、子どものしつけ方や、ほめ方、友達との関係など、迷ったり困ったりすることも出てきます。
 そんなとき、親はどうすればよいのかについて学ぶ方法として、これまでは、本を読んだり、講演を聞いたりするというのが一般的でした。
 そこで、親が親としての力を高める新たな方法として、滋賀県教育委員会が提案しているのが、「語り合いを通した親育ち」というものです。
 これは、PTAでの会合や子育て学習講座など、親が集まる機会に、滋賀県教育委員会が作成した「家庭教育学習資料」を活用して、親同士が語り合うことによって親育ちができるようにしようとするものです。
 この資料は、幼稚園用、小学校用、中学校用があり、全てのデータを印刷・複写して使用いただくことができます。あわせて資料の活用手引き書も掲載させていただいています。 そちらも、「家庭教育学習資料」と同様に、印刷・複写してご利用いただくこともできます。
 また、「語り合いを通した親育ち」の活動をすすめるポイントについてもこの頁の中で紹介させていただいていますので、実施の際の参考にご利用ください。
 「家庭教育学習資料」は、24年度末に「いじめ」について語り合うためのシートを追加するなどの改訂を行い、26年度末には、新たに「ケータイ・スマホ」の使用と家庭におけるルールづくりについてのシートを追加しました。


「語り合い」から生まれる二つの効果

 たとえば、小学校用の「焦らずしつけを」というページでは、しつけが必要となる具体的な場面が例としてあがっています。参加者は、少人数のグループとなり、こんなとき自分はどのようにしつけをしているかということから、話し合いを始めます。最後に、その話し合いの中で、明日からの自分の子育てに生かしたいと思ったことを各自でメモします。
 このように、親がそれぞれにもっている子育ての経験や知恵を出し合うことで、自分にピッタリ合う子育てのヒントを見つけたり、今日から実行できそうなことをつかんだりして、親としての力が高められることがこの活動のよさの一つです。
 もう一つのよさは、支え合える親同士の関係づくりがすすめられるということです。この活動に参加することで、自然に知り合いが増えてきます。また、子育てについて語り合ううちに、悩みについても本音で話しやすくなってきます。このような関係ができてくれば、これから先、もしも子育てで困るようなことがあっても、親同士で互いに相談し合ったり支え合ったりすることができるようになります。


広がる「親育ち」の取組

 東近江市のPTA連絡協議会では、研修事業として、PTA子育て学習講習会を受講された保護者の方が中心になって家庭教育学習資料を使った学習会を企画し、実施されました。学習会には、市内の各単位PTAより100名近い方が参加され、参加された方からは、「日頃の自分の子育てについて、ゆっくり振り返ることができた」、「それぞれの家庭でそれぞれの育て方があり、参考になることが多かったです」といった声が聞かれました。
 単位PTAや地区PTA等で実施するのは難しいのではと感じられる方もおられると思いますが、上記の声から読み取れるように成果は大きく、それぞれの状況に合わせた多様な運営も可能です。仲間とアイデアを出し合い、地域や参加者に応じた楽しいお取組をいただければと思います。実施に向けて不安な点などありましたら県教育委員会も可能なサポートをさせていただきます。お気軽に担当までお問い合わせください。

 さあ、みなさんも「語り合いを通した親育ち」活動をはじめてみませんか。


「語り合いを通した親育ちの活動」をすすめるポイント

計画・準備・確認事項

□ 参加者は?  ・何年生(何歳児)の親が何人ぐらい集まる予定か確認する。
□ めあては? ・活動のめあてを明確にし、活用する資料を決める。
□ 進行役は? ・「進行役」は「回答役」ではない。井戸端会議のように参加者と対等な立場であることが基本であり、保護者による進行が最適である。
・子育てについて各自がちがう価値観や経験をもっている。その交流により各自が自分の価値観に気づき、視野を広げて自分の子育てを見つめ直すことがめあてであり、進行役が自分の価値観を押しつけたりすることがないよう留意する。
・二人でサポートし合いながら共同で進行するのも効果的である。(その姿が共同で子育てを進めていく暗黙のモデルともなる)
・教員、保育士は専門的な立場で参加し、子どもの普段の様子などの情報を提供するとよい。
□ 活動時間は? あいさつ等をのぞき、40〜60分間を確保する。
□ 活動時間は? グループで語り合えるだけのゆとりを確保する。狭い部屋や声が響く部屋は他のグループの声で、語り合いに集中しづらい。
机・椅子の数も確認しておく。
畳や床に座る場合は、机なしでも可だが筆記に難あり。
□ 準備物は? 学習資料(人数分を増し刷り)、筆記用具(予備として)
□ 広報は? チラシの作成、配布も有効。気軽な話し合いであることを強調。
クチコミが最も効果が高い。その発信役をつくる。


当日の進め方(例)

15分間
参加者数
 
グループ数
〜 7
 
8〜12
 
13〜15
 
16〜20
 
21〜25
 
26〜30
 

□ グループをつくる  
 人数は4〜6人程度のグループが最適。
 仲間づくりのために、あえて知り合い同士にならないようにするとよい。
 〔例〕
   ・入り口で番号カードを渡す。
   ・誕生日順などで一重円になり、4〜5人で区切っていく。 など 
    (下記参照)

□ 気分を和らげる(アイスブレーキング)
 体を動かしたり声を出したりすることで気分をほぐす。
  (自己紹介や簡単なゲームなど 下記参照)

35分間 □ テーマの確認(提案)と例文の朗読
 例文は参加者に読んでいただくほうがムードが和らぎやすいので、開始前に依頼するとよい。劇のようにしてもよい。
 進行役があえて自分の子育て失敗談から切り出すことも効果的。

□ 手引きを参考に進行

□ 語り合いにはいる直前で約束事を確認
  ・ここだけの話にする。勝手に他言しない。
  ・相手の考えを頭ごなしに否定しない。(受け止めあいましょう)
  ・自分だけが長く話し過ぎない。全員の発言を保障する。
  ・発言を強要しない。聞く参加も認める。

10分間 □ まとめを、各自で行う
 自分の参考となった事を各自が書き留める。
 数名に、書き留めたことや感想を発表いただいてもよいが、強要はしない。
 「POINT」や資料を元に大切なことを確認しあう。

□ 終わりに
 学び合ったグループの人の名前をもう一度確かめ合い、お礼の拍手を送りあうなどした後、解散する。

終了後 自分の進行をふりかえる。(技術向上につながる)


【グループづくりの例】
 
 知り合い同士でないグループを作る他の方法

たとえば20人を4人ずつ5グループに分けるならば、まず「5人で集まってください」と呼びかける。この段階ではほぼ知り合い同士で構成されたグループが4つ出来る。
各グループ内でじゃんけんをするなどして、1から5の順位を決めていただく。
各グループの一番の人に挙手いただきその4人で第1グループになっていただく。
こうすることで、親しい者同士でない4人のグループが5つできる。


【アイスブレーキングの例】

 肩たたき(単純であるが気分も体も楽になる)

 大声ジャンケン自己紹介(全体が賑やかになり部屋の雰囲気が一気に和らぐ)

 三角柱自己紹介(比較的静かな始まりだが、設問によっては気分が和らぐ)

>> 「語り合いを通した親育ちの活動」をすすめるポイント」 (PDF版)

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