滋賀県社会教育委員会議報告書

成人教育の充実活性化方策について

〜21世紀社会に生きる大人の社会参加促進のための学びとは〜


(平成15年12月)
参考事例7      (「4 子育てを通した大人の学び」関係)
〇 子どもと大人が織りなす人間関係づくりのための意識改革
 地域の大人たちが子どもたちと直接交わり活動をともにするなかで、子どもたちは、他人との関わりを身につけ、社会の一員として、社会づくりに積極的に関わる人間として成長していきます。

 そこで、大人が子どもの力を信じ、理解し、支えることが必要です。そこでCAPでは、親や教職員、地域の大人たちに何ができるかも考えます。

 子どもを孤立させないで、子どもの話に耳を傾け、子どもを理解しようとするおとなを増やし、たがいに支えあって、地域全体で子どもたちをサポートしていけるようにするためです。

CAP 〜子どものエンパワメント〜
「CAP 」は「Child Assault Prevention」(子どもへの暴力防止)の略で、「子どもが暴力から自分を守るための教育プログラム」のことです。
 CAPプログラムでは、子どもがさまざまな暴力(いじめ・虐待・誘拐・性暴力など)から、自分たちの大切な心とからだを守るために何ができるかを考えます。ワークショップ(参加型学習)の形により、参加者が自ら考え、意見を述べ、ロールプレイ(役割劇)に加わって学習する方法がとられます。
CAPは、子どもの力を信じ、その力をひきだします。
 CAPは、子どもを守るべき弱い存在とみるのではなく、子ども自身の問題解決能力を信じ、子どもの内なる力に働きかけ、その力を引き出す「エンパワメント」の考えがもとになっています。子どもは「無力で何もできない」のではなく、行動の選択肢とそれを使って自分を守ろうとする気持ちがあれば、暴力から自分を守る事ができます。
CAPは、子どもに「権利」を教えます。

 全ての子どもは、生きていくためにとても大切な3つの権利を持っています。安心して自信を持って自由に生きる権利です。

子どもの大切な3つの権利

 =安心(Safe)・自信(Strong)・自由(Free)

 この権利が暴力によって奪われそうになったら、何ができるかを子どもたちはCAPから学びます。子どもの心とからだを傷つける暴力から、自分自身を守るには、自分の心を大切にする気持ち、すなわち「人権意識」が必要です。

CAPは、コミュニティ(地域)の活動です。
 子どもが自分の力を信じ、自分で自分を守るためには、おとなが子どもの力を信じ、理解し、支えることが必要です。そこでCAPでは、親や、教職員、地域のおとなたちに何ができるかも考えます。

 子どもを孤立させないで、子どもの話に耳を傾け、子どもを理解しようとするおとなを増やし、たがいに支えあって、地域全体で子どもたちをサポートしていけるようにするためです。

引用(抄): CAPセンターJAPAN 「日本のCAP〜子どもへの暴力防止プログラム〜」 

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