平成24年度「淡海生涯カレッジ草津校」の講座実施レポートをお届けします。
期間:平成24年6月16日(土) 〜平成25年1月26日(土) 土曜コース
講座 | 日時 | テーマ | 講師 |
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第1講 | 6月16日(土) 13:30〜16:00 |
開講式 環境のためにできること 「地球環境問題の解決に向けて」(公開講座) |
東洋大学 吉本 國春 |
第2講 | 6月23日(土) 10:00〜12:00 |
自然観察会 | 河辺いきものの森 丸橋 裕一 |
第3講 | 7月7日(土) 10:00〜12:00 |
自分だけのオリジナル箸づくり | 株式会社 兵左衛門 樽谷 賢二 |
第4講 | 7月14日(土) 10:00〜12:00 |
滋賀県の地震について | 彦根地方気象台 真砂 }宏 |
第5講 | 7月21日(土) 10:00〜12:00 |
琵琶湖の神秘 〜湖底遺跡の謎に迫る〜 |
滋賀県文化財保護協会 大沼 芳幸 |
東洋大学より吉本先生にお越しいただき、地球温暖化やエネルギー問題など、地球が抱える環境問題を解決するために何が出来るかを考えました。「ハチドリのひとしずく」の精神で、一人ひとりの小さな努力が大切であることを学びました。
アンケートより:
○地球温暖化防止のために日々の生活においても小さなことから再度見直していこうと思います。
○ハチドリやオウムの話に胸が詰まります。目には見えないひとしずくの努力を忘れぬよう日々暮らせますように。
東近江市にある「河辺いきものの森」で、環境保全、里山保全について学びました。人が手を加えるからこそ成り立つことがあることを知り、実際に森の中を歩くことで、たくさんの人の努力で里山の健全が保たれていることが分かりました。また、子どもたちが自然の中でのびのびと活動している様子も紹介していただき、感銘をうけました。
アンケートより:
○現代の生活習慣の中では自然と触れ合う機会が少なく、貴重な体験が出来て有意義でした。
○自然環境に手を入れるにも種々系統的にやっておられることを知り感心しました。
(株)兵左衛門の樽谷賢二さんのお箸についての講義のあと、折れたバットを使ったオリジナルの箸づくりに挑戦しました。樽谷さんの講話は面白く、また、普段何気なく使っている箸の歴史や日本の食文化の中での役割、正しい持ち方など目から鱗のお話を聞くことができました。
木を自分の手の大きさにあった長さに切り、やすりをかけ、色を塗ったMY箸は、福井県小浜の工場で1ヶ月かけて仕上げていただき、素晴らしい箸になりました。
アンケートより:
○楽しく受講できました。箸を通して物に感謝、人に感謝を教えていただきました。
○日本人の食文化の礎に位置する箸を自分で作るのは楽しい事でした。
彦根地方気象台の真砂}宏さんより、地震発生の仕組みや活断層についてお話を伺いました。また、過去に滋賀県で起こった地震(姉川地震)の紹介や、将来起こる可能性のある琵琶湖西岸断層帯の地震についても学習しました。また、緊急地震速報利用の心得や地震によって引き起こされる津波への備えについても教えていただき、日ごろの準備が減災につながることを学習しました。
アンケートより:
○草津市は比較的活断層が少なく安全だと思っていましたが、これまでの地震例から安心できないことがわかりました。
○地震はいつどこにいても関わりを持たなければならないので、減災をどのように進めるかが一番大事だと思います。逃れることのできないことにどう向かい合うのかが課題だと思います。
滋賀県文化財保護協会の大沼芳幸さんに琵琶湖の湖底遺跡についてお話いただきました。琵琶湖の湖底にはたくさんの遺跡があり、大変な調査の結果からわかった琵琶湖の歴史や神事、地震や温暖化現象などにも触れていただき、改めて琵琶湖の素晴らしさを感じました。
アンケートより:
○琵琶湖と人の歴史を知る良い機会でした。歴史ある琵琶湖を守り、一段と環境問題に取り組んでいくべきであると思いました。
○古代より日本の中心であった琵琶湖に眠る遺跡の数々。改めて琵琶湖のある滋賀県に暮らし、学べる幸せを思いました。また、自分自身ももっと学ばなければならないと感じました。
講座 | 日時 | テーマ | 講師 |
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第1講 | 7月28日(土) 13:30〜16:30 |
暮らしに彩りを添えるエコグッズを作ろう! | 講師 草津高等学校教諭 吉田剛、田中郁代 |
第2講 | 8月18日(土) 13:30〜16:30 |
気象と防災〜実験で確かめよう〜 | 講師 玉川高等学校教諭 太田栄一、野々村尚毅、小島健 |
第3講 | 8月25日(土) 13:30〜16:30 |
琵琶湖の生物〜顕微鏡で琵琶湖を覗いてみよう〜 | 講師 光泉高等学校教諭 池尻周二、小林路弥、村上洋之 石橋伸公、福嶋真一 |
第4講 | 9月1日(土) 13:30〜16:30 |
「見る」〜活きたイカを生物学的に解剖してみる〜 | 講師 草津東高校教諭 今安和彦、笠原浩、坂本佳子 |
第5講 | 9月15日(土) 13:30〜16:30 |
環境こだわり米を使った米粉パン作り | 講師 湖南農業高等学校教諭 光永歩、中村三蔵、野口佐登司 |
美術担当の吉田先生、家庭科担当の田中先生の指導で、エコウェルカムボードを作りました。
ボランティアとして18名の美術部、家庭部の生徒さんにもお手伝いいただいたおかげで、細かい作業もありましたが、3時間の中で素晴らしいボードを作ることができました。手作りのコサージュは、古新聞を再利用したものとは思えないほど素敵に仕上がりました。
アンケートより:
○文明文化の進化に伴い人は原点に戻ると思います。手作りで物を作ることに、より人としての本質に触れ、人と環境に、より理解を深めることが出来るのではないでしょうか。
○久しぶりの工作でした。家に飾っています。生徒さんの協力、ありがとうございました。
天気図を見ながら、大雪やゲリラ豪雨などの気象災害について学びました。ドライアイスを使って、雪の結晶を作るなど、たくさんの実験も織り交ぜ、楽しく学習することができました。授業中に雷が鳴り始め、学習内容をおさらいするかのように終了時には大雨になりました。校舎内で雨宿りする間、先生に質問するなど、思いがけず学習の内容を深めることができました。
アンケートより:
○簡単な実験器具で雪の結晶が作れて童心にかえることができました。最近、異常気象が多く発生していることもあり、気象原理の理解を深められました。
○「風の発生メカニズム」を思い出しました。「活断層の定義」も分かりました。雪の結晶作り、楽しく学習できました。
琵琶湖に生息する微生物を、顕微鏡を使って観察しました。内容は毎年同じですが、天気や気温など、異なる条件下では、見える微生物が全く違うことに驚きました。後半は、琵琶湖の水質浄化に役立つ「ヨシ」を使って、パンフルートとペンを作りました。
アンケートより:
○琵琶湖の水のひとしずくにもたくさんの生き物がいることや様々な形状が見えておもしろく感じました。
○琵琶湖のプランクトン観察では、種々のプランクトンが見られその同定作業は難しかったですが、楽しかったです。
「煮干し」の解剖をしました。小さい煮干しの解剖は難しかったですが、ケースに入れて一つの作品が出来上がりました。授業が始まる直前に、空輸で運ばれてきた活きイカも解剖しました。青い血液や3つの心臓など普段は気にしないイカの不思議を学びました。解剖の後はおいしくいただきました。「なぜだろう」と思う気持ちの大切さがわかりました。
アンケートより:
○「煮干し」の解剖は初めてでした。イカの解剖は、先生の説明も含め面白かったです。
○「煮干し」(魚)の体の各部の標本を製作したりイカの各機能に触れられたり、良い経験になりました。最後のイカ刺しはおいしかったです。
滋賀県における精密農業や環境こだわり米について講義を受けました。農薬の使用や濁水の流出防止など、農家の方の大変さを知ることができました。その後環境こだわり米と古代米、玄米を使ってパンを焼きました。パンを焼いている間、小麦粉からグルテンを抽出する実験を行いました。
アンケートより:
○農薬を減らすことは、農家の人の負担を増やすこと。美味しい米粉パンが食べられるのはそんな農家の皆さんの努力のおかげと思って食べると、さらに美味しかったです。
○楽しくやらせてもらいました。時間的に難しいと思うが、素材から制作することにより、さらなる環境意識の向上へつなげる効果は大きいと思います。