平成16年度実施企業・団体 講演開催報告:
実施企業・団体名 |
開催日時 |
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平成17年1月19日(水) |
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平成17年3月30日(水) | |
平成17年1月28日(金) |
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平成17年2月9日(水) | |
新江州株式会社 | 平成17年2月16日(水) |
平成17年3月12日(土) |
パナソニック電工株式会社 彦根工場 (旧社名 松下電工株式会社 彦根工場)
- 講師:教育評論家 法政大学教授 早稲田大学大学院客員教授 尾木直樹 氏
- 開催日時:平成17年1月19日(水) 16時30分~17時50分
- 参加者:男性 51人, 女性 15人, 計 66人
- 講演内容:
○少年犯罪の変化
30年ほど前の少年犯罪と今の犯罪が質的に大きく変化した。
現代の子どもを取り巻く状況は病んでいる。
・子どもの鬱が広がっている。
・校内暴力の増加
・日本の子どもは「自己肯定心情」が低い
○親は何をすべきか
1 先ず、抱きしめよ
2 「叱れる親」になるための3つのポイント
<1>見て見ぬふりをしない。言うべきことをしっかり言い、さっと引け。
<2>決めつけない。「どうしたの?」とたずね、言い訳を受け止めよ。
<3>子どものつらさに共感を示す。あいづちをうつ。
パナソニック電工株式会社 彦根工場 (旧社名 松下電工株式会社 彦根工場)
- 講師:和歌山大学生涯学習教育研究センター長 山本健慈 氏
- 開催日時:平成17年3月30日(水) 16時30分~17時50分
- 参加者:男性 20人, 女性 25人, 計 45人
- 講演内容:
○はじめに「親の資格・能力とは」「親になるために必要な経験、学習、訓練は何か」「自分の親ぶりは何点ぐらいか」について各自でふりかえり、「親」になるとはどういうことかを考え合った。
○昔は、子どもの数が多く、のら仕事をし、大家族の家事をこなしていたのに比べ、今はそのようなことがなくなったり省力化されたりしているのに、子育てがつらい、難しいとは、なさけないことだと言われることがあるが、今は人類史上初めての子育て風景であり、孤立化した家族、子どもと親のみの孤独な関係中での子育てが行われている。そのような中で我が子の本質をきちんと見て、その子に最も良い方法を開発することは難しいことである。
○子ども同士の衝突は、人間関係力を伸ばすチャンスであるが、人として育つために何が必要かを学ばないまま親となっているケースもある。
○親としての力を高めるには、自分の子だけでなくいろんな子を見たり、支え合える関係づくりを進めたりする必要がある。まず、自分の子どものことを話す機会を増やし、子育ての中でのエピソードを積極的に交流しあうことが有効。また、家族を超えて支え合える関係を築く必要がある。子どもが、人が育つ、企業づくり、地域づくりを進めよう。
オムロン株式会社
- 講師:NPO法人CASN(カズン)代表 谷口久美子 氏
- 開催日時:平成17年1月28日(金) 17時30分~19時00分
- 参加者: 男性 33人, 女性 1人, 計 34人
- 講演内容:
○18才までの子ども専用電話「しがチャイルドライン」の取組から見えてくる子どもの姿
リストカットを繰り返してしまうという深刻な相談電話をかけてくる子、いじめの解決を急ぐことより、まずしんどい気持ちに寄り添ってほしくて電話してくる子、周囲の人を怒らせてしまった、自分はダメな人間だと自己評価を下げてしまう子などさまざまだが、総じて子どもは自分と向き合い受け止めてくれる人を求めている。○活動
・昨日の自分をふりかえり、反省すべきところを相手に聞いてもらう。
・相手の話を受け止め、相手のよさをほめる。
・話を聞いてもらうとどのような気持ちになったか伝えあい、グループでまとめる。
大日本スクリーン製造
- 演題:「子どもの育ちと子育て」
- 講師:NPO法人CASN(カズン)代表 谷口久美子
- 開催日時:平成17年2月9日(水) 9時15分~10時00分
- 参加者:男性 23人, 女性 6人, 計 29人
- 講演内容:
○18才までの子ども専用電話「しがチャイルドライン」の取組から見えてくる子どもの姿
いじめの解決を急ぐことより、まずしんどい気持ちに寄り添ってほしくて電話してくる子、周囲の人を怒らせてしまった、自分はダメな人間だと自己評価を下げてしまう子などさまざまだが、総じて子どもは自分と向き合い受け止めてくれる人を求めている。
・地域の「保水力」がなくなった。
・子どもに遊ぶ「時間」「空間」「仲間」の3間がなくなってきた。
・思春期の男の子への性教育は、お父さんの出番。○活動
・昨日の自分をふりかえり、反省すべきところを相手に聞いてもらう。
・相手の話を受け止め、相手のよさをほめる。
新江州株式会社
- 演題:「みんなで子育て 心育て」
- 講師:児童文学作家 今関信子 氏
- 開催日時:平成17年2月16日(水) 16時00分~17時00分
- 参加者: 男性 26人, 女性 13人, 計 39人
- 講演内容:
○子どもを育てていく基本は、時代を超えてやさしさと強さをもった人を育てていくことにある。
○子どもの能力は、<1>Personality(人格)<2>Talent(才能)<3>Ability(可能性)に大別できる。それらを最大限に伸ばすことが、子どもを育てるということになるが、成長の各過程によって伸ばすべき内容が変わってくる。
○親の役割は ジシン・カミナリ・カジ・オヤジ
「自信」をもって接する。自分の仕事にも、地域社会人としても誇りをもっている姿を示し続ける。家族や伴侶の悪口を言わない。
「神なり」畏敬の念、敬虔さを育てる。
「舵」とり。思春期に子どもが自分でものを決めようとしたとき、適切な助言(判断の資料)を与える。そのために親がふだんから世の中の様子を高いアンテナでつかんでいることも大切。自分(親)を語ること、肩を並べ同じ方向で、話を聴くことも大切に。
「親父」の役割も大切である。
滋賀近交運輸倉庫株式会社
- 演題:「みんなで子育て 心育て」
- 講師:滋賀県社会教育委員会議代表 佛教大学講師 山本富夫 氏
- 開催日時:平成17年3月12日(土) 13時00分~15時00分
- 参加者:男性 26人, 女性 1人, 計 27人
- 講演内容
○いまどきの子どもたちは
・子どもは鋭い目で大人の姿を見つめている(父親の運転についての作文)
・発達段階に応じた直接体験に問題がある。生活体験・自然体験・社会体験の3つの体験のバランスを。その中から感動体験・成功体験・失敗体験が生まれる。失敗からはい上がってこそ強い子になる。
・「段取り力」「コメント力」「まねる・いいところを盗む力」を子どもに。○家庭で何をどう伝えるか
・あいさつ、整理整頓、何があっても絶対子どもを見守ってやるという親の姿勢、集団行動における自律と自制の必要性、親の慈愛・祖父母の薫陶の大切さ。
・食事タイムの大切さ 孤食、固食(ばっかり食べ)、個食(人により食べ物が違う)を避ける。
・してやる愛情としない愛情のバランスを
・地域では安全、安心を子どもたちに
・「家族そろって○○を」「地域みんなで○○を」運動をすすめよう。
・ 「向かいて愛語を聞けば面喜び心楽しむ。向かわずして愛語を聞けば肝に銘じ魂に入る。」の言葉がある。子どもをほめて育てよう。