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「地域の力を学校へ」推進事業の実践例 今津中学校2年生 × 株式会社村田製作所 「進路学習―キャリアスタートウイークに向けて―」

掲載日:2008年10月22日

教科等 : 総合的な学習の時間 ‥

「進路学習―キャリアスタートウイークに向けて―」 (高島市立今津中学校2年生)

講師 : 株式会社 村田製作所 (平成20年10月9日)

 生涯学習課で年に3回、学校と地域を結ぶコーディネート担当者研修を行っています。その際のアンケートで、専門的な知識・技能をもつ方々が関わる授業支援のご希望を書いておられたので、連絡をさせていただきました。

 「理科教育の面からも、また進路学習も計画している中で、村田製作所のロボット制作のお話などをしていただけるなら、嬉しいです。」ということで、村田製作所にご相談したところ、「滋賀県にも、是非伺いたいです。」と言ってくださり、連携が実現しました。


授業 :

 次の3つの目的で、授業が進められました。

  • 将来の職業生活や卒業時の進路選択に備えて、働く目的や意義について考える。
  • キャリアウイークを通して、社会性を身につける。
  • 社会に生きる一員として責任を果たすこととは何か、社会(集団)へ貢献することとは何かを考える。

 今回の村田製作所さんのお話のポイントは、
技術者の仕事とは?/どんなことをするの?/どんなことが大変なの?/嬉しかったことは?/
など、自転車型ロボット(ムラタセイサク君)の開発を事例として、働く側のお話をしてくださいました。

 技術者とは、ものづくりやそのプロセス、また有用な物を設計・開発する専門家です。
 お話してくださった方は、理論的な思考で、新しい発見・ひらめき・アイデアによって今までにないものを具体化でき、またいろいろなしくみや原理に興味があったということで、この職業を選ばれたそうです。

 次は、いよいよ、ムラタセイサク君の誕生!にせまってみましょう。
 村田製作所では、シャーペンの芯の先より小さな電子部品などを作っておられ、それらは携帯電話やその他日常生活のあらゆるモノに使われています。
 モノの裏側の部分(縁の下の力持ち)のお仕事ですが、それらをたくさんの人にもっと知ってもらいたいし、お金儲けが全てではなく、いろいろな提案をしたい!夢のある仕事をしよう!というところから、PRロボット開発プロジェクトが誕生したそうです。

 走行には、バランスをとりながら、さらに平均台での走行には頭につけたカメラやセンサーが重要です。また、止まっても倒れない仕組みなどが開発され、走行実験では失敗を繰り返されますが、成功を信じてあきらめない気持ちが大切だということが伝わってきました。

 また、いろいろな人の知恵を詰め込んだチームワークで、目標を徐々に高くしながら、成功したときの映像は、私たちも開発者の方々の「やったあー!」という気持ちと同じ気持ちになりました。

 村田製作所の方からの進路選択におけるアドバイスは、

  1. 具体的な目標をしっかり持つこと。
  2. 大きな夢を叶えるためには苦労も必要で、簡単にあきらめず必要な努力を怠らないこと。
  3. 最終的には自分自身で決定すること。
 です。

 テレビにイベントに引っ張りだこのムラタセイサク君ですが、みなさんの学校に伺うのも、理科を好きになってほしい、ものづくりの喜びを知ってほしい、村田製作所を知ってほしいという意味があるとのことで、最後はもちろん、ムラタセイサク君の走行をご披露!

 生徒のみなさんからも、感嘆の声があがっていました。

村田製作所の方より

 開発風景のビデオ映像を流すと、皆さん興味深そうにスクリーンを見てくれたのが印象的でした。単に成功体験を語るのではなく、失敗体験を語ることで 話が身近に感じられたのだと思います。
 これをきっかけとして、失敗を恐れずにチャレンジすること、ならびにものづくりへの関心が高まればうれしいです。

―生徒さんへのメッセージー

 技術者という職業(仕事)は馴染みがないかもしれませんが、 私たちの生活の中にある便利・快適・安全はさまざまな技術者によって支えられています。
 普段 当たり前と思って見過ごしていることに 「どうやってこれができているのだろう」と興味・関心をもってくれたら嬉しいです。

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