「科学のおもしろさを学ぼう―ようこそムラタセイサク君―」 (高島市立朽木東小学校5,6年生)
「学校支援メニュー」一覧より、理科教育としてのプログラムもお持ちの村田製作所をご紹介しました。
先生から「是非」と言っていただき、連携が実現しました!
次の目的で、授業が進められました。
村田製作所では、シャーペンの芯の先より小さな電子部品などを作っておられます。
その開発のお仕事(技術者、エンジニアといいます)をされている方が、お話をしてくださいました。
作っておられるセラミックコンデンサーという電子部品は、現在の携帯電話の中に200個も入っていることにビックリしました。ですが、それらの電子部品は製品の中に入っているため、どんな役割があるのか?どんなことができるのか?などは、私達には見えないし、よくわかりません。
そこで、「それらをわかりやすく紹介したい、でも考えているだけでは始まらない、よし開発、実験してみよう!」そんな思いで、自転車ロボット(ムラタセイサク君)が誕生したそうです。
ムラタセイサク君の自転車に乗っての走行や平均台走行、また不倒停止(止まっても倒れない仕組み)には、まず倒れないための傾きを測るジャイロセンサーという部品が必要です。
セイサク君は、ついているカメラで確かめながら走行したり、また後ろ走行(バック)も披露。
マジックスティックというセイサク君を操るセンサー棒を使い、セイサク君をうなずかせたり、通常走行やバックなどをさせる操作体験も実際にさせていただきました。
子ども達からの質問も、「坂道でも走れますか?」「何時間の充電で、どのくらい走れますか?」など、次々に出てきました。
ところで、どの学校でも一番多い質問は何だと思いますか?
それは、「いくらですか?」という質問。この答えは…高級車1台分くらいだそうです。
セイサク君の開発には多くの失敗、大変なご苦労がありました。
失敗を繰り返す中、次はこうしたら良いだろうか?と仮説を立て、原因を探り、対策を練る…その繰り返しだったそうです。そんな中で、スタッフ全員の「開発に失敗はつきもの、次は絶対成功する!」という“夢”と“強い思い”は消えなかったとのことで、「セイサク君が人気者になってとても嬉しいし、皆さんの中から技術者が誕生したら、もっと嬉しいです。」という言葉が、とても印象的でした。
(ちなみに、先生の「技術者に興味を持った人?」という問いかけに、手が上がっていました。)
はじめのクイズはやや難しかったですが、三択方式になっていて答えやすく良かったです。
企業の方から、ロボット開発に関わるお話を直接聞くことができ、また実物のロボットを見せてもらうことで、科学に対する興味や関心も高まりました。
操作体験もあり、ロボットをより身近に感じることができたようです。
電子部品そのものの存在や科学のおもしろさをムラタセイサク君というロボットを通して授業していただき、子ども達にとっては大変心に残るものであったと思います。さらには、ロボットの研究開発に関わって「失敗してもあきらめないで夢を実現させよう」「仮説と検証により研究を進めていくこと」「こんなふうに仕事ができるといいな」といった生き方についてのお話もあり、子ども達の仕事に大きな示唆をいただけた点は大変良かったです。
とっても楽しい科学の授業をありがとうございました。
普段はあまり馴染みのない電子部品の話でしたが、クイズではみんな一生懸命に考えてくれたり、楽しい授業ができました。
また実演時間においては、低学年の生徒さんも合流して普段はなかなか見れないロボットを身近に見てもらえて良かったです。
―子どもたちへメッセージ―
ムラタセイサク君の体の中にはさまざまなセンサーをはじめとする電子部品がたくさん入っています。
またこれらの電子部品は電化製品の中にもたくさん使われていて、私たちの生活を便利にしてくれているということを知ってくれたら大変うれしいです。