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「地域の力を学校へ」推進事業の実践例 稲枝中学校2年生 × 琵琶湖ホテル「職場体験に向けてのマナー講座」

掲載日:2009年6月22日

教科等 : 総合的な学習の時間 ‥

「職場体験に向けてのマナー講座」 ( 彦根市立稲枝中学校 )

講師 : 琵琶湖ホテル ( 平成21年6月8日 )

 彦根市立稲枝中学校から、「2年生の職場体験の事前学習で一般常識としてのマナーのお話をし ていただきたいと思っていたところ、学校支援メニューを見ました。来ていただけるでしょうか?」とのご依頼がありました。  そして、ご相談させていただいた琵琶湖ホテルの方より「うちにはテーブルマナー講師がおります。一般常識としてのマナーのお話も、ご協力させていただきます。」と言ってくださり、連携が実現しました!


授業 :

 次のねらいで授業は進められました。

  • 職場に訪問する際に必要な、一般常識としてのマナーを身につける。
  • 生徒が職場体験に参加する際の社会的なマナー
  • 職場体験先で接客等をする際のマナー

 の内容で、講師の方にお話をしていただきました。

  まずは、講師の方から「なぜこの仕事を選んだか?」で、バイトがきっかけだったというお話がありました。バイトとして働く中で、ある結婚披露宴の後、新郎・新婦やご家族様から「ありがとう」と言われ、「ありがとう」と言われる仕事って素晴らしいなと思われたそうです。
 今日は、今まで経験されてきた様々なマナーのアドバイスをいただきました。

 接遇の原則は5つ、<1>表情、<2>身だしなみ、<3>挨拶、<4>態度、<5>言葉づかい がとても大切だと、順にお話してくださいました。

<1>表情<2>身だしなみ:人と出会った瞬間の心に感じる印象(第一印象)は6秒で決まるそうです。
 なので、まず第一ステップは笑顔!から。こちらが笑顔でいると、相手も安心できます。さらに服装、姿勢、動作も印象を決めるとても重要な要素です。

<3>挨拶:挨拶をするときにお辞儀をしますが、お辞儀には会釈(15度)、敬礼(30度)、最敬礼(45度)があり、なかなか難しいので、ポイントを教えていただきました。

  • 頭だけを下げるお辞儀にならないよう、また背中が曲がったりしないよう気をつける。
  • 手の位置(ベルトの位置で上下に重ねる)に気をつけ、挨拶の言葉を発してから、手でお腹を押す感じでお辞儀をする。
  • 視線やお辞儀をするスピードに気をつける。(4秒間ゆっくり数えながらお辞儀をし、2秒くらい体を止めてから(時間は目安)体をあげる)
    など。

<4>態度:(相手の)眼を見て「話す・聴く」ことは、訓練(意識)をしないと、結構勇気がいるものです。ですが、眼をみて話すことで、お客様は「話をきちんと聴いてもらえている」と安心感をもって話が出来ます。

<5>言葉づかい:ホテルやお店など私達が普段利用する場でよく聞く丁寧な言い方を、例をあげて教えてくださいました。

(例)
好ましくない表現 → 好ましい表現
わかりました。 → かしこまりました。
本当にすみません。 → 誠に申し訳ございません。
誰ですか。  → (失礼ですが)どちら様でしょうか。
どうですか。 → いかがでしょうか。
ちょっと待ってください。 → 少々お待ちください。

 これらは、家の電話応対などでも使える表現ですね。その他、会社等で使う表現も、教えてくださいました。

 途中、友達とペアになり、笑顔・お辞儀等を実践しました。友達に笑顔で「いらっしゃいませ」「おはようございます」と言うのは照れたかもしれませんが、練習やチェックしあうことで、実際の職場体験の場でいきてくると思います。

 その他、ドアの開閉や階段でのお客様のご案内の仕方、エレベータでの立ち位置や応接室での座り位置(上座や下座の確認)なども教えてくださいました。

 それらをふまえた上で、お客様に対して「サービスの三配り」…気配り(お客様を配慮する)、目配り(お客様のことをしっかり見る)、心配り(心の声を聞く)を大切にしているとのことです。
 サービスを提供した上で、お客様の動きを見て要求などを察する。「まーいいわ…」と無関心にならないよう、言葉には出さない心の声も聞くようにすることを心がけていますとのことでした。

 最初から最後まで通しておっしゃったのは、社会で働く最大のマナーは、「感謝の気持ちを忘れないこと。」
 心を込めて「ありがとう」と言えるようになりたいと思います。

 講師の方の「皆さんも、いつどこで自分の将来が見えてくるかわかりません。先生や家族が与えてくれる機会(チャンス)を自分のモノにしてください。そして、今日のこの機会(授業)も忘れないでくださいね。」という心のこもった言葉が印象的でした。

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