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「地域の力を学校へ」推進事業の実践例 山上小学校4年生 × ダイニックアストロパーク天究館「月と星」

掲載日:2009年10月1日

教科等 : 理科 ‥

「月と星」 ( 東近江市立山上小学校4年生 )

講師 : ダイニックアストロパーク天究館  ( 平成21年9月14日 )

 山上小学校4年生の先生から、「一昨年、昨年度も来ていただいた、ダイニックアストロパーク天究館に、今年度も天体の授業をしていただきたいです。」とご依頼がありました。
 館長さんも快く受けてくださり、日程調整をして、連携が実現しました!


授業 :

 前半は、星や月についていろいろお話をしてくださいました。

 星座は、今から4000年ほど前、イランの国で羊飼いの人たちがつくったのが始まりだそうです。暑いので夜に移動する時、夜の方角(東西南北)を知るために星に名前をつけて、星座がうまれました。
 夜空には88の星座があり、代表的な星座のことや、北の方角を知る方法(北極星の見つけ方)など、いろいろとお話をしてくださいました。

 よく見ると星は、色や明るさが違います。赤い星と青い星では、青い星の方が温度が高く、星の色の違いは温度の違いです。明るさが違う星は、もっとも明るい星を1等星、それよりも少し暗くなる星は2等星…と順に決め、目をこらしてやっと見えるくらいの星は6等星とされています。
 滋賀県最大のダイニックアストロパーク天究館の望遠鏡なら、なんと15等級くらいまで見えるそうです。

 授業では、その日の夜に見える“夏の大三角”を画像で見せてくださいました。
 「夜7時に見える“夏の大三角“が、8時、9時…になるとどのように動いていくでしょうか?」
 「なぜこのような動きをするのでしょうか?」
という講師の質問に、元気な声で答えてくれているお友達がいました。
 星座も太陽と同じ東から西へ移動していき、それは地球が動いている「自転」によることなどを教えてくださいました。

 月に関しては、いろいろな月の形(満ちかけ)のことや、なぜ形が変わるのか、月の黒い部分のお話などを、楽しくわかりやすくしてくださいました。  
 月の形は、地球の周りを回っている月が、太陽の光にどのように照らされるかで変わります。新月(真っ黒な月)を1日とし、3日目の月は三日月、8日目の月は半月と呼び、15日目は満月となります。(十五夜ということもあります。)
 さらに、現在の「八日市」の地名は、昔、新月から8日目に市場を開いていたことに由来することも教えてくださいました。

 ところで、月にうさぎはいるのでしょうか?
 これは、「いる!」と「いない!」で意見が分かれました。

 月を望遠鏡で見てみると、「月の海」と呼ばれる黒く見えるところと、隕石が衝突した時に出来たクレーターと呼ばれる丸い穴があるのがわかります。この黒い部分がうさぎに見えることがわかると、「いるんだ!」という声に変わりました。この見え方は国によって違い、アメリカでは大きなハサミをもつ「かに」、ヨーロッパでは横顔の「女の人」に見えると言われています。
 世界や宇宙を旅したような気分になりました。

 後半は、画用紙で小さなプラネタリウムを作り、実際の方角を体で確認しながら、9月の星座の見方を教えていただきました。お家でも、家族のみんなと思いをはせながら、夜空を是非楽しんでくださいね。

 最後は、質問タイム!で、おもしろい質問もありました。全てにわかりやすく丁寧に答えてくださいました。

Q.宇宙人を見たことがありますか?
A.私たちが住んでいる地球以外にも生物がいると言われています。ですが、地球からはとてもとても遠いところなので、宇宙人はいるかもしれませんが、地球には来られないかなと思います。行き来は出来ませんが、交信は出来るかもしれませんよ。

Q.星はどうやって出来るのですか?
A.水素ガスがぎゅーっと集まって固まったら、星が出来ます。そして最後は…消えてなくなります。実は、星だけでなく太陽にも寿命があります。50億年くらい後の話ですが、太陽がなくなったら大変なことになります。

Q.月に住めますか?
A.月の土は、植物を育てるには良い土だと言われています。月に透明なドームをかぶせて植物を育てたら、酸素も出してくれるし、住めるんじゃないかなと思います。でも、月に住むには宇宙飛行士になってトレーニングをしないといけないです。宇宙飛行士になるには絶対必要な英語、算数、理科もたくさん勉強しないといけません。ですが、何より“健康であること!”が一番大切です。

 今、宇宙には国際宇宙ステーションがあります。宇宙は無重力なので、無重力を利用したら重量がある物も簡単に作れて、宇宙に工場などが進出する時代がやってくるのかもしれないそうです。
 「月に行きたい人?」と聞くと、みんな手をあげました。講師の方も「是非、月に行ってください!宇宙のことを知ってくださいね!」とおっしゃっていました。

 宇宙を知ることは、とても大事なことです。そして、地球は「宇宙のオアシス」と呼ばれるくらいきれいな惑星で、地球ほど美しく、住みやすい惑星はないそうです。
 「一番、宇宙から見たいもの、宇宙から見てほしいものが『地球』です!!」という講師の方の思いも、子どもたちは受け取ってくれたように感じました。

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