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「地域の力を学校へ」推進事業の実践例 守山南中学校1年生 × 積水化学工業株式会社 「住まいと環境」

掲載日:2009年11月25日

教科等 : 技術・家庭科 ‥

「 住まいと環境 」  ( 守山市立守山南中学校1年生 )

講師 : 積水化学工業株式会社  ( 平成21年10月30日 )

 積水化学工業株式会社は、「住まいと環境」に関する学習プログラムを提供されています。守山南中学校にこのメニューをご紹介したところ、先生から「住居の分野で『快適な住まい』と一言で言っても、なかなか情報も得にくく進め方で困っていました。生徒たちには体験や実践をしてもらって、興味をもって学習させたいと思っています。是非、来ていただきたいです。」ということで、連携が実現しました!


授業 :

 当日の連携授業までに、学校では次の5つの視点で、情報を整理し、「どのような住まいが望ましいか?」を考える事前学習をされていました。

  • Who どんな人が住む?
  • What どんな家がいい?
  • Why なぜ、家を建てるの?
  • Where どんなところに住む?
  • How どんな暮らしがいい?

 そして、核家族の想定で「あなたが建築家として『いい家』を建ててほしいと依頼があったら?」をテーマに、どのような住まいが望ましいかを各班で話し、オリジナルプランを立てるところまでを事前にされていました。

 当日は、2時間の授業を行いました。1時間目は、まず、住まいを模型で実際に組み立ててみることから始まりました。初めて作る模型でしたが、みんなあっという間に組み立てていました。
 さらに、家族のための間取りや工夫するところ、おすすめ・こだわったところなど、各班のプランに合った住まいづくりがいよいよスタートです。2時間目に発表することを意識しながら、模造紙にもまとめていきました。

 途中、「太陽がどっちにあるか考えよう!」「自然の光を取り入れるには?」「エコ(eco)の熱い思いを取り入れるにはどんな部屋が良い?」「風はどこからどうやって入る?」「家に自然を取り入れるには?」など、講師のアドバイスなどもあり、暮らしをシュミレーションしていきました。家のまわりも意識していくと、まずは太陽がある方向、つまり、どの方角にどの部屋をつくるかというのは、とても大切でした。

 2時間目は、いよいよ発表です。各班で担当を決め、ビデオカメラで模型を映していき(スクリーンに投影)、指示棒を使いながらマイクで説明します。そして、模造紙に書いた工夫やおすすめ・こだわりの点などをみんなに見せながら、発表し合いました。

 各班のオリジナルテーマは、

  • エコがいっぱいで快適な住まい
  • ドリームハウス
  • 家族や自然を大切にする
  • 自然と家族を大切にした家
  • 自然の多い広々とした空間の家
  • 自然を生かしたecoな家  です。
 

 各班の発表後には、工夫やおすすめ・こだわりの点それぞれに、講師がアドバイスをくださいました。

〈アドバイス例〉
(発表)コミュニケーションをとりやすくするため、ドアや壁を少なくして広々とした部屋にしました。
(講師)昔は広々しすぎると冬は寒かったのですが、今は遮熱など出来ますし、良いと思います。

(発表)大きな木を植え、まわりの壁に緑(つたの葉)のカーテンもつくりました。涼しいのと環境にもやさしくしました。
(講師)よく「すだれ」とどう違うの?と聞かれます。両方、日よけのためになりますが、つたの葉のカーテン(植物)だと水分を蒸発するときに熱を下げるので、涼しさも得られますね。

(講師)(家の真ん中に大きな中庭をつくり、大きな木を植えているという発表に対して)
 大きな木を植えることで、直射日光をさえぎることも出来ますし、さらに、大きな窓をつけることで、太陽の日が木の葉に反射して、自然と光が家の奥まで入ってくるんですよ。

(講師)(ある発表の班の間取りに対して)
 この班は、玄関を入ってきてすぐに扉がありますね。これは例えば、冬に外から帰ってきた時、玄関から冷たい風が入りこむのを、一度シャットアウトできるんです。
…など。

 最後に講師の方から、「今までの家は長くもたない、日本の住宅の寿命は約23年と言われてきました。さらに、その家を壊すとなると環境にも悪いし、もったいないです。
 これからは、200年もつ家をつくっていこうとしています。ですが、長くもたせようとすると、良い物(資材)を使わないといけませんし、家を作るためにはいろいろ工夫があることも知ってくださいね。」とおっしゃっていました。

 当日は、授業の中でも先生と講師が互いに連携しながら、授業が進められました。
 今後も、全クラスでこの授業が行われます。先生からは、「この後、これらが今後の生活にいかせるように、まとめをしていきたいです。」とおっしゃっていました。

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