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「地域の力を学校へ」推進事業の実践例 「親子ひびきあい活動−食育セミナー「『カルシウムのお話と牛乳で作るカッテージチーズ』−」

掲載日:2010年3月26日

教科等 : PTA行事 ‥

「親子ひびきあい活動 −食育セミナー 『カルシウムのお話と牛乳で作るカッテージチーズ』− 」
( 甲賀市立甲南中部小学校6年生とその保護者 )

講師 : 明治乳業株式会社関西支社  ( 平成22年2月12日 )

 「学校支援メニュー」では、さまざまな学校支援のプログラムをご紹介しています。4月に学校から、「児童と保護者によるPTAひびきあい活動の一環として、食育セミナーを開催したいと思っています。明治乳業さんに来ていただきたいです」とのご依頼がありました。明治乳業に日程を含めご相談したところ、快く受けてくださり、連携授業が実現しました!


授業 :

 前半の授業は、「元気なカラダをつくるカルシウムのご紹介」というタイトルで、イラスト入りのスライドを使って、カルシウムと骨の役割について、お話をしてくださいました。
 学習した内容は、次の通りです。


  1. カルシウムは骨の材料ですが、骨は、毎日少しずつ入れ替わり、2〜3年間で全て新しい骨ができます。
  2. 赤ちゃん → 幼児 → 小学生 → 中学生と、その成長に合わせて、丈夫な骨が作られていきますが、この成長期にカルシウムは、ぜったいに必要な栄養分です。
  3. カルシウムの99%が骨や歯に貯蔵され、残りの1%は血液などの体液や筋肉などに溶け込んでいきます。
  4. カルシウムの役割とは……
    <1>筋肉を動かす  
    <2>痛さや熱さを脳に伝達する
    <3>心臓を動かす   
    <4>出血した血を固める
    という4つの重要な働きをしています。
  5. 骨は、内臓をおおって、外からの衝撃から内臓を守る役目をしてくれています。
    骨はカラダを支えてくれる柱のようなもので、もし骨が無ければ、立っていることができなくて、ふにゃふにゃ人間になってしまいます。
  6. 骨はカルシウムの貯蔵庫と考えられています。つまりタンクの役目もしてくれています。

 骨が作られる年齢別の骨密度の増加率のグラフによると、女の子で11才、男の子は13才頃に、骨がたくさん増加しています。
 人間の一生の中で、この年齢の時に、新しい骨が作られ、背が一番伸びていきます。 
 新しい骨を作る働きをするのが「骨芽細胞」(こつがさいぼう)と言い、古い骨をこわす働きをしているのが「破骨細胞」(はこつさいぼう)と呼んでいます。
 小学校、中学校の時は、「骨芽細胞」の働きが活発になるため、骨はとても強くて丈夫になります。
 大人になると、逆に「破骨細胞」の働きが活発になり、「骨芽細胞」の働きが弱くなります。特に、お年寄りになると、骨が弱くなってきます。
 食べるカルシウムが不足すると、骨に貯金していたカルシウムもだんだん少なくなってきます。
 カルシウムが空っぽになると、骨はスカスカな状態になってしまいます。これが「骨そしょう症」と呼ばれる骨の病気です。

 続いて、牛乳に入っているカルシウムがどのくらいか?ということで、他の飲み物や小魚との比較したカルシウムの量を見せてくださいました。

  • 牛乳:200mlの中には … カルシウムが227mg
  • スポーツドリンク:500ml … カルシウムは 10mg
  • オレンジジュース:250ml … カルシウムは 22mg
  • ししゃも(2尾) … カルシウムは130mg

 給食に出る牛乳1本に、とても多くのカルシウムが入っていることを学びました。
 ヨーグルトやチーズにもたくさんのカルシウムが含まれていることも分かりました。
 最後に、「毎日3回カラダにいいコト、3−A−Day」のおすすめとして、
<1>牛乳:コップ1杯
<2>チーズ:20g
<3>ヨーグルト:100g
を食べてカルシウムをとること、運動することと、お日様にあたることも骨を強くする上で大切であることも教えていただきました。

 後半は、家庭科室に移動して、不思議実験「牛乳で作るカッテージチーズ」の調理実習の時間です。
 調理器具のある場所に各班がそれぞれ分かれて座り、不思議実験の実習が始まりました。
 まず、講師の方からカッテージチーズの作り方について、次のような説明がありました。

  1. なべに牛乳を入れて、60〜70℃に温める
    ※なべのふちが、ジュッというくらい
  2. 火を止めて、レモン汁を入れる
  3. さいばしで、すばやくかき混ぜて、少し置く
  4. しばらくすると、もろもろとした豆腐のようなものと、やや黄色がかった水分とが分かれる
  5. ボールに清潔なふきんを敷いたざるをのせ、4.を流し込む
  6. ふきんに残った白いものがカッテージチーズとなる
  7. 出来上がったカッテージチーズをしっかりしぼる
  8. これをクラッカーなどにのせて、みんなで試食する
  9. 分離した水分は、乳清(ホエー)といって栄養がたくさん含まれているので、オレンジジュースに入れると、おいしい味のドリンクとして味わえる

 説明を聞いた後、さっそく各班で、カッテージチーズ作りに挑戦しました。
 どの児童も目を輝かせて、真剣にこの不思議実験に取り組み、時間内にカッテージチーズとドリンクをみごとに完成させました。
 そして、待ちに待った完成品の試食をして、全員で後かたづけをすませ、今日の食育セミナーが終了しました。
 あっという間の2時間でしたが本当に楽しい授業でした。

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