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「地域の力を学校へ」推進事業 平成22年度 学校支援の実践例

掲載日:2010年7月12日
連携授業のようす

テーマ

「人体の仕組みと働き」

学校・園名

日野町立南比都佐小学校6年生

講師

滋賀医科大学

日付

平成22年6月22日

教科等

理科

授業

連携授業のようす

 生涯学習課主催の「学校と地域を結ぶコーディネート担当者新任研修」では、「しが学校支援センター」で行っている様々な学校支援の取り組みをご紹介しています。
 その中の「学校支援メニュー」をご覧になった南比都佐小学校の先生からご希望があり、滋賀医科大学との連携授業が実現しました。

今回の講師の方は、解剖学の先生です。解剖学とは、解剖によって私たちのような生物体の様々な仕組みやつくりなどを学んだり、研究したりすることです。

 今回は、6年生が学習している教科書にそって、1:肺、2:心臓、3:胃・腸、4:かん臓、5:じん臓 について、教えてくださいました。

 まず、これらの臓器が体のどこにあるかを知るために、内臓がはずれるようになっている人体模型で、はずした内臓を手にしながら、形や位置などを観察しました。
 そして、1〜5の臓器について、丁寧に教えてくださいました。
 例えば、心臓には一定方向に血液を流す“弁”がありますが、心臓に一番近い模型“空気入れポンプ”で、実際に空気が一定方向で流れていることを確かめたり、病気の弁だとわかる心臓の音を聴いたりしました。また、じん臓の働きを説明するときには、「おしっこを作ってみよう!」と大小の玉やザルなどを使って尿が出来る過程を説明してくださり、見えない体の中の仕組みがよくわかりました。

 途中で、講師の方からいろいろと子どもたちに質問がありましたが、パソコンと連動しているリモコンで答えるとすぐに画面にみんなが何番を選んだかわかるようになっていて(応答システム)、とても楽しく学習できました。

 最後に、子どもたちからの「仕事で失敗したことはありますか?」という質問に、「失敗はたくさんありますが、『目標に向かって努力する』ということが大事なのです。失敗は当たり前です。あきらめないでください。」というメッセージもくださいました。

【授業最後の児童からの質問(一部抜粋)】

連携授業のようす

Q.病気の“弁”を放っておくと、どうなりますか?

A.心臓の弁がうまく働かないと心筋(心臓の筋肉)に負担がかかり、大変なことになります。手術や薬で治したりします。

Q.手術はこわくないですか?

A.正直に言うと、慣れます。ちなみに、動物実験もします。最初はかわいそうだと思いますが、実験をしないとわからないことがあるので、とても大切なことです。

Q.ブドウ糖には、どんな働きがありますか?

A.ご飯などの炭水化物等が分解されてできるブドウ糖は、エネルギーになります。私たちが生きていくにはとても大事なもので、そのエネルギーで私たちは活動しています。

Q.尿は、絶対に出るのですか?

A.尿が出なくなると人間は死んでしまいます。ちなみに、大人の尿の量は、1日約1.5リットルです。

Q.血液が出ていくことはありますか?

A.大便と尿の違いは何でしょうか?大便の元は食べた物のカスで、尿の元は血液ですので、この質問で言うと、血液の一部が尿として出ていくということになります。

など。

感想

生徒の感想 【日野町立南比都佐小学校の児童より 】

  • 学校の勉強以上にいろんな事がわかってよかったです。心臓は特殊な筋肉があるのが知れてよかったです。
  • 私は理科がきらいでした。でも、今日で少し興味が持てました。将来お医者さんになりたいと思いました。
  • 臓器などのクイズがとても楽しかったです。リモコンを使った質問がとてもおもしろかったです。また来てほしいです。
  • 最後の質問で、私の質問に答えてもらえて、勉強になったし、よかったです。
  • 先生の話を聞いて、家族を大切にして、健康でいようと思いました。
  • はじめは、難しい話かと思いましたが、クイズなどがあって、すごくわかりやすかったです。こんな楽しい授業は、毎日やってほしいと思いました。
  • 普通の授業では習わないような事が、くわしくわかったのでよかったです。特に、おしっこのできるまでがとても勉強になりました。
  • 本当のお医者さんが学校へ来て教えてくれるなんて、めったにない事なので、よい思い出になりました。

学校・園の感想 【日野町立南比都佐小学校の先生より】

 専門家から直接臓器のお話を聞くことができ、子どもの興味、関心も非常に高かったと思います。
 人体のそれぞれの働き、つくりについて、視覚、聴覚に訴える教材で教えていただき、大変わかりやすかったです。今日の授業を受けて、ますます人体の不思議さ、すばらしさに気づいてくれたのではないかと思います。尿のでき方も大変わかりやすく、心に残りました。
県教育委員会の方にも、大変お世話になりまして、ありがとうございました。

講師の感想 【滋賀医科大学の方より】

 楽しかったです。
 次の機会があれば、また是非、お話にいきたいと思います。

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