長浜市立びわ南小学校から「親子活動として近くの川で水環境の学習をするので、『学校支援メニュー』の中の講師の方に来ていただきたいです。」とご相談がありました。そこで、水環境を考える学習の支援等を行っておられる講師の方をご紹介しました。
今回の活動は次のような目的で計画されました。
- 豊かな自然に恵まれている地域の河川にすむ生物観察を行いながら、自然の尊さを学び、環境保全への意識を高めるとともに親子のふれあいを図る。
講師の方は、自然環境においてさまざまな活動を行っておられます。今回は地域の河川にすむ生物の観察会を行うことの目的や内容、水生生物を捕る際のポイントなどを教えてくださいました。
水生生物を捕る際のポイント
魚たちは、橋の影や、石や水草の下、川の隅に隠れているので、それらの下をねらってすくったり、川の隅に網を置いて上流から足で追い立てると捕れる確率が高くなる。
環境が違う4地点で、水生生物を捕って調査
子どもたちは、保護者と一緒に網を持って川に入り、学校の近くの河川で、4グループに分かれて水生生物を捕る。水環境を知るには、魚だけでなく、貝や水草なども一緒に捕り、水の温度や水の流れ方なども調査する。4地点は、上流・下流、橋の下など、水温や流れなどの水環境が違う地点。
学校に戻って、捕った水生生物の観察会
- 捕れた水生生物
アユ、ヨシノボリ、モロコ、ブルーギル(子)、ドンコ、ギンブナ、メダカ、ドジョウ、アメリカザリガニ、ヌマエビ、スジエビ、トノサマガエル、トビケラ、ヤゴ(トンボの子)
【貝】カワニナ、シジミ、イシガイの仲間、【水草】オオカナダモ、ヤナギモ、セキショウモ など。
まず、アユとアメリカザリガニが大量に捕れたことにびっくりしました。ただ、アメリカザリガニやブルーギル、オオカナダモなどは、外来種といって外国から人の手によって持ち込まれた生物です。外来種は、元々日本にいた生物や生態系に悪影響を及ぼしていますので、特に外来魚はリリース(再放流)禁止がルールです。
他にも、琵琶湖のエビは3種類、ドジョウは2種類しかいないことや、ゲンジボタルの幼虫はカワニナをえさとしていることなど、さまざまなことを講師の方が詳しくわかりやすく教えてくださいました。また、それぞれの班で捕れる水生生物の種類や数などに差があるのは、水温などその場所の環境が違うことを知りました。
今回、調査した川は姉川の近くで、特に上流はきれいな水が流れているそうです。あまり魚捕りはしないという子も多かったのですが、子どもたちは身近にこんなに色々な生物がいることに、とてもびっくりしていました。
親子で、水環境をしっかり学ぶよい機会でした。
|