「学校支援メニュー」では、さまざまな学校支援のプログラムをご紹介しています。今回、職場体験学習の事前授業として、いろいろな職業で活躍されている方を招いて、職業講話の授業を実施したいとのご依頼があり、おうみ未来塾「仕事人と語ろう!」グループを紹介したところ、「是非お願いします」ということで、連携授業が実現しました!
<1>料理人の講話
自己紹介の後、講師の方は、持参された鰯を1人一匹ずつ配られました。この授業は、鰯を使って五感(見る、さわる、におう、聞く、味わう)を鍛えるために、鰯を手でさばきます。生徒たちは、手についたにおいがとれるのか?など口々に話しながら、手で鰯をさばきました。その後、塩・こしょうで味つけ、小麦粉をふるいオリーブオイルで焼いて、スライスチーズをのせてとろけたら、きれいに盛りつけていただきました。
試食しながら先生は、自分の仕事の事や、どうして料理人になったのかをお話されました。「一番うれしかったことはなんですか?」という質問に、自分の料理をおいしいと誉めてもらった時やお客さんに出した料理をぺろりと食べていただいたきれいなお皿を見た時という事でした。
最初、鰯をさわった時は不安だった生徒も、できた料理をおいしそうに食べていました。
<2>野菜ソムリエの講話
どうして料理研究家になったのか、という自己紹介の後で、講師の方は、料理研究家とはどういう仕事か、どうすれば、料理研究家になれるのかというお話をしてくださいました。また、料理の研究といっても、自分の得意分野をもつように教えていただきました。「今の中学での勉強、雑学などのいろんな知識があるほうが、仕事をするうえで強みになります。また、いろんな人との交流も大切です。」とおっしゃいました。
また、素材の味を知るという事で、今、旬のかぼちゃで、日本かぼちゃと西洋かぼちゃの食べ比べをしていただきました。
最後に、今の日本では食べられて当たり前の環境になっているが、世界の他の地域ではそうではない事を説明され、「出された物は残さず食べましょう。」とおっしゃいました。
<3>会社経営者(コンピュータ技術)の講話
講師の方は、コンピュータ関係の会社を経営されている社長さんです。講師の方は、パソコンでできる仕事には、どんなことがあるのかを具体的に持ち込んだ作品で見せてくださいました。また、プロとしてどのような心構えや努力をしていったらいいのかをお話してくださいました。
その後、講師の方とパソコンの出会いから、会社を起業されたきっかけ、起業された頃の苦労した事などをお話されました。
最後に、人に支えられて今がある事、そして感謝する心、その感謝を自分の成長の糧として努力を続けていく事をお話してくださいました。
<4>消防士の講話
まず、消防という言葉からイメージする、消火、レスキュー、救急車とは違う仕事についてお話をしていただきました。例えば、講師の方の職場では、職員のうち3分の1ほどは、事務的な仕事を行っており、通常は、火事や救急現場に行かない事や、女性の消防職員がすでに何人も活躍していること、などです。
そして、この仕事をするうえで必要な知識についても教えていただきました。採用後、消防学校に6ヶ月入り、消防の基礎的な知識を学ぶこと、いろんな免許や知識が必要であるという事などです。その中では、中学生でも受験できるものもあるという事も教えていただきました。
最後に、この仕事をするうえでのやりがいなどをお話していただきました。
<5>パン職人の講話
講師の方が、どのようにパン工房を始められたのか、またその時の家族の援助や応援について話してくださいました。そして、そこで感じられた人とのかかわり、挨拶の大切さ、相手を思いやる気持ちについてなどもお話してくださいました。
ラオスでの米粉のパン作りの講習会を引き受けられた時の事も、できないとあきらめてしまうのではなく、チャレンジ精神を持っていたことが、ご自分の職業や生き方への自信につながってきた事などお話をしてくださいました。
そして、実際にパン生地をこねて、やわらかさやにおいをみんなで確認した後、それぞれのグループの生地を使って、一つのパンに仕上げてくださいました。
この授業を通じて、みんなで一つの物を作り上げる大切さも学びました。
<6>サッカーコーチの講話
講師の方は、サッカーコーチという仕事を通した“夢”についてお話してくださいました。「スポーツ関連で生計をたてるのは、今の日本ではまだまだ難しい事です。ではなぜサッカーコーチをやっているのか?それは、夢があるからです。夢が、前に進む力を与えてくれるのです。」と、 夢の大切さ、その実現についてお話をしてくださいました。
コーチをやっていて、難しい点は、相手にいかにわかりやすく改善点や改善の方法を伝えるかという事、また、チームプレーは、1人が強くなるのではなく、チームで強くなる事が大切と教えていただきました。
その後、目標を設定することで夢をかなえるための大きな力を得ることができる、そして、夢をどう実現させていくのか、の2点について、具体的に実技も交えながらお話いただきました。
<7>農業関係者の講話
講師の方は、ご自分の今までのお仕事のお話をされました。その仕事のなかでは、大変なご苦労もあったようです。また、生徒のみんなが将来就職するために、中学校生活で大切な事は、何でもよいので3年間続ける事、と説明されました。
講師の方は、42歳で農業の道にすすまれ、「これからは農業の時代」と思い、現在高島市独自の「もったいない運動」など様々なことに取り組んでおられます。また、収穫物を売る大変さや今後の課題、人付き合いの楽しさをお話されました。
最後に、生徒達に「なんでも良いのでやってみれば、その中で本当に好きなことが見つかる。」とアドバイスをいただきました。
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