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「地域の力を学校へ」推進事業 平成22年度 学校支援の実践例

掲載日:2010年11月8日
連携授業のようす

テーマ

「裁判のしくみを知ろう」

学校・園名

大津市立堅田中学校3年生

講師

大津地方検察庁

日付

平成22年10月19日

教科等

社会

授業

連携授業のようす

 大津地方検察庁の検察事務官の方が、裁判のことについて学習している2年生の皆さんに、「検察庁の仕事」と「裁判員制度」について説明をしてくださいました。

 生徒は最初に映像(DVD)で、殺人事件が起こった場合、その後、どのような流れで裁判になるのかを見ました。

〈刑事事件が起こって、裁判になるまでの流れ〉(一部抜粋)

  • 刑事事件が起こると、まず警察が捜査を行う。その後、警察から検察庁に送られた事件について、検察官が「起訴(裁判にかけるか)」か「不起訴(裁判にかけないか)」を決める。
    そして、事件の裁判に立ち会い、被告人(起訴された被疑者)が犯罪を行ったことなどを証明する。

 日本では、起訴する権限は、原則として検察官のみに認められていてその責任があるため、検察官は被害者や目撃者などから(心情等も考慮しながら)事情を聞いたり、被疑者(犯罪を犯した疑いがある者)を取り調べたりするなどの捜査をします。十分な証拠があると判断した場合、起訴をします。

 一定の重大な犯罪については、裁判員裁判の対象となりますので、講師の方が、裁判員裁判についても説明してくださいました。

〈裁判員制度とは?〉(平成21年5月21日からスタート〉

  • 国民から選ばれる裁判員が刑事裁判に参加する制度。6人の裁判員と3人の裁判官がともに刑事裁判に立ち会い、被告人が有罪か無罪か、また、有罪の場合はどのような刑にするのか判断する制度。
    裁判員の職務は、1.裁判を行う、2.評議(話し合い)をして有罪・無罪や刑を決める、3.判決(判決を言い渡すのは裁判長)

 ところで、裁判員制度は、なぜ導入されたのでしょうか?
 それは、国民が裁判に参加し、国民の視点や感覚が裁判の内容に反映されるようになることで、裁判が身近になり、国民の裁判に対する理解と信頼が深まることが期待されているからです。

 裁判員は、(原則として)20歳以上の国民(衆議院議員の選挙権がある人)から“くじ”で選ばれ、滋賀県の裁判員は、確率として4,600人に1人が選ばれる(平成22年度、年間40件の裁判があった場合)ことに、生徒たちはとてもびっくりしていました。

感想

生徒の感想 【大津市立堅田中学校の生徒より 】

  • ビデオを見て検事さんのしていることがわかりました。ビデオが終わった後の説明もわかりやすく、すごく難しい仕事だということが分かりました。自分には関係なくても、証人として関わるかもしれないことがわかりました。
  • 少し難しい話で、耳慣れない言葉があり理解に時間がかかりましたが、検事の仕事は責任が重く大変なことがよく分かりました。事件が起きてから裁判になるまでの検察官の仕事や、裁判員制度のことなど勉強になりました。
  • 裁判や裁判員制度のことがよく分かりました。あと5年もすると、私たちも裁判員に選ばれるかも知れないと聞いて、ちょっとびっくりしました。今まで裁判に興味がなかったですが、少し興味を持ちました。
  • 滋賀県の裁判員には1年間に4,600分の1の確率で当たるということなので、もっと政治や裁判について関心を持たなければならないと思いました。裁判員に選ばれたら、積極的に参加したいです。
  • 社会の授業だけでは分からない生の声もきけたので、すごくためになりました。今までわからなかった裁判の仕組みや、裁判員制度のことについてわからないことがありましたが、今日いろいろと知ることができてよかったです。昨年から始まった裁判員制度で、裁判員に選ばれる確率も知り、身近に感じました。                                                  
  • 裁判員制度のことや裁判の流れ、検察官や警察官の仕事内容、被疑者や被害者がどのように裁判に入って行くのかがよく分かりました。社会の授業や選択社会で学習したことよりも難しい語句が出てきましたが、丁寧に説明してくださったので、分かりやすかったです。                                          
  • 今まで検察官は何をする人なのかよく分からなかったのですが、今回の授業でとてもよく分かりました。法廷で戦う以外にも、被害者の遺族の思いなどを裁判官に伝えたり、とても重要な職業だと思いました。

学校・園の感想 【大津市立堅田中学校の先生より】

 学校外部の方に直接いろいろなことを教えていただくことは、教員にとっても生徒にとっても刺激になり、新鮮だと思います。職場体験学習に向けての取り組みでよく連携授業を活用されると聞きましたので、今後計画していきたいと思います。
 最後になりましたが、お忙しい中来校し、授業をしていただいた大津地方検察庁、また、仲介していただいた県の教育委員会には大変感謝しております。ありがとうございました。

講師の感想 【大津地方検察庁の方より】

児童たちへのメッセージ

 最初に依頼された内容が諸事情により実施出来ませんでしたが、検察業務・裁判員制度については、理解していただけたと考えております。

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