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「地域の力を学校へ」推進事業 平成22年度 学校支援の実践例

掲載日:2011年1月11日
連携授業のようす

テーマ

「ものづくりの良さを通じて進路選択に生かす」

学校・園名

彦根市立南中学校2年生

講師

株式会社 村田製作所

日付

平成22年11月25日

教科等

総合的な学習の時間

授業

連携授業のようす

 まずはじめに、村田製作所の主力製品である、チップ積層セラミックコンデンサが、どんなところに使われているのかについて講師の方から説明がありました。このコンデンサは、携帯電話やノートパソコン、薄型テレビにもたくさん使用されているとのことです。

 村田製作所では、その他あらゆる電子部品を作っていますが、それらは製品の中に入っているため、私たちは直接見ることができません。開発している電子部品の役割や仕組みをわかりやすく紹介するために、自転車型ロボットを開発されました。止まっても倒れないで、低速で走れるようなロボットが完成するまでには、たくさんの失敗があったそうです。

 ムラタセイサク君の出前授業の目的について、3つのポイントで、わかりやすく説明していただきました。

  1. 子どもたちの理科離れの防止
     → 社会的責任(CSR)活動
  2. ものづくりの喜びを
     → 製造業への興味
  3. 新しいムラタファンの創出
     → 将来のムラタ社員とお客様

 その後、ロボットの実演をしていただきました。最初は、一輪車に乗ったムラタセイコちゃんの登場です。ムラタセイサク君とセイコちゃんは、従兄妹という設定でロボットが開発されたそうです。
 セイコちゃんがバランスを保ちながら走行する実演をしていただいた後、自転車に乗ったセイサク君が登場しました。講師の方がマジックスティックというロボットを操るセンサー棒を使って走行したり、バックしたり、不倒停止する様子を実演していただきました。また、幅2pしかない長い平均台の上を低速走行する様子を生徒たちは興味深く見ていました。

 最後に、講師の方は、「大人が何人も集まってロボットを作っても失敗の連続でした。あきらめずに作ったセイサク君が、みんなに興味を持ってもらって、開発して本当によかったと思います。失敗は、はずかしくありません。生徒のみなさんも、部活や勉強など失敗をすることもあるでしょう。でもあきらめないで、いろんなことにチャレンジしてほしいと思います。そして、みなさんの中から一人でもエンジニアが誕生してくれたら、うれしいです。」と話してくださいました。

感想

生徒の感想 【彦根市立南中学校の児童より】

  • ロボット一体を作るために、色々な失敗を繰り返しながら、あきらめずに根気よく取り組むことが大切だと思いました。
  • ロボットが自転車で自由に走るのは、普通にできると最初は思いましたが、お話を聞いて、大変なことなのだと改めて思いました。
  • ロボットが平均台の上を自転車で走れるとは思いませんでした。あきらめずに研究を続けられたことに感動しました。
  • 理科があまり好きでなくても講話は楽しく聞けました。将来の仕事を考える上で意味のある講話でした。
  • 何事にもチャレンジすることで、世の中ももっと発達していくと思うので、これからの学生生活を見直すきっかけになりました。
  • 村田製作所ではあんなロボットが5年前に作られていたことを初めて知りました。実演での説明は分かりやすかったです。
  • 難しいことが多い時にも、楽しみ、喜びを忘れず物事にも取り組もうと思います。

学校・園の感想 【彦根市立南中学校の先生より】

 ロボットの実演のところでは、実際に動くことで、日本の技術の高さを実感できたのではないかと思いました。ただ、専門的な話は、生徒たちは、少し難しさを感じていたようです。

講師の感想 【株式会社村田製作所の方より】

 皆さんしっかりと授業を聞いてくれていたように思います。実演に入った時の生徒達のセイサク君・セイコちゃんを見つめる視線が印象的でした。1学期に職場体験を終えた生徒達にとって、この授業がまとめの一助になれば幸いです。

生徒たちへのメッセージ

 何事にも失敗はつきものです。失敗して初めて学ぶことがたくさんあります。自分で視野を狭めずに、これからもどんどん新しいことにチャレンジしていってほしいと思います。

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