野洲小学校で、バリアフリー教室が行われました。今回受講する4年生は、地元の総合デイサービスでお年寄りの方のお手伝いをしたり、校舎内での高齢者体験をしたり、これまでにも積極的に福祉の学習に取り組んできたので、今回は、その学習を深める事がねらいとされました。
体験学習の場は、運動場と最寄りの野洲駅です。体験学習は、そこへ行くまでの往復の路上で2班に分かれます。体験はクラスごとで交代をして行いました。
〈体験学習〉<1>車いすの使用体験・介助体験 <2>目の不自由な方の疑似体験・介助体験
まず、体育館でオリエンテーションが行われ、講師の方が「今日は、困っている人を見かけた時に、お手伝いしましょうか?と話しかけるきっかけを作ってほしいと思っています。」とお話されました。
その後、1つの班の児童は運動場へ移動しました。バス停の写真を見せていただき、道路との間に段差などがあると、スムーズに乗り降りできない事や、そのために、どのような工夫がされているか説明していただきました。以前に学習した車いすの使い方、注意点を復習しました。
バスは2台を利用し、ここで、車いすの使用体験と介助体験、また、目の不自由な人の疑似体験と介助体験の2種類を行いました。
1つ目の車いす介助体験では、座っている人の足をフットレストにのせる時乱暴にしない、ブレーキを確認する、動く時は必ず前もって声をかけるなど、児童は以前に学習した介助体験を生かしているようでした。また、交互にノンステップバスとリフト付きバスの乗降の体験をしました。
2つ目の目の不自由な方の疑似体験と介助体験では、アイマスクをした友達を、バスに乗せたり降ろしたりしました。白杖を持って誘導されているものの、アイマスクをつけた児童は「こわい」と言っていました。
あと1つの班の児童は、学校から車いすで近くの野洲駅へ行きます。一般道路なので、通行人に迷惑がかからないよう、また、危険行動がないよう注意を受けて、出発しました。
野洲駅では、代表の児童が車いすに乗って行動し、みんなで、どのようにしたら車椅子で電車に乗って出かける事ができるか考えました。駅の改札に行くためには、階段はのぼれないので、エレベーターを使いました。駅員さんに、切符の買い方を教えていただき、車椅子でも券売機のスイッチに手が届くか、足元にはじゃまなものがないかなどを確認しました。また、改札をどのようにして通るか、電車にはどのようにして乗るかを実際に体験し、交替で車椅子に乗って学校へ帰りました。
最後に体育館で、「みなさんしっかり話を聞いて、真剣に取り組んでくれました。今日の体験を心に残して、これからは、町で体の不自由な人をみかけたら、まず“こんにちは”と声をかけてあげてください。“こんにちは”の一言が、体の不自由な人はとてもうれしいと思っています。」と講師の方が感想を述べられ、代表児童に修了証が授与されました。
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