人は誰でも高齢になると、手や足(筋力)、目、耳など、あらゆる機能が衰えてきます。県社会福祉協議会福祉用具センターは、筋力等おとろえてくる高齢者の方が、福祉用具を使われる際、相談を受けたりサポートするところです。
今回は、生徒たちが体に8種類の器具をつけて、学校内のコースをチャレンジリストに従いながら、実際に高齢者体験(インスタントシニア体験)をしました。
インスタント・シニアとは、高齢者疑似体験プログラムのことで、自分たちの将来の世界を垣間見る機会を提供するものです。高齢者の視点に立って社会を観察することで、私たちを取り巻く社会環境の問題点を発見し、そのための対策や改善の一助にしようという目的があります。
使用する器具(8種類+ゼッケン)
1.耳栓…聴覚の変化を体験
2.ゴーグル…視覚の変化・老人性白内障を体験
3.4.5.両腕関節サポーター、利き手首おもり、膝サポーター…体の自由がきかない体験
6.ゴム手袋(2枚着ける)…さらに両手の指を2本ずつテープでしばり、触覚の低下や指先が不器用になった状態を体験
7.左右違ったおもり(足首)…平衡感覚の変化を体験
8.つえ
9.体験中であるということを知らせるゼッケン
(日本ウエルエイジング協会資料から)
チャレンジリスト
●字を書く ●段差はないかなど廊下を歩く ●下駄箱で靴をはいたり、外に出てみる ●手すりは使いやすいかなど段差やスロープを通る ●しゃがんだり立ったりできるかなどトイレを使う ●掲示板のポスターやチラシはよく見えたか などを体験する。
生徒たちは、感想にもあるように、体験することで高齢者の方の大変な思いが実感できました。
最後に、講師の方は「高齢者の方がいろいろな場面で、ゆっくりしていると感じることがあっても、今日の体験で体の不自由さを理解してもらって、“少し待つ優しさ”や“ちょっとした気遣い”をしてくれる方が1人でも多く増えると嬉しいです。」とおっしゃっていました。
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