掲載日:2007年2月22日
2月10日「大津市会場」 11日「近江八幡市会場」フォーラム講演のまとめ
東京北社会保険病院副院長 神山 潤 氏
- 人間は14時~16時が自然に眠くなる時間帯である。我慢をせず10~15分眠るのが一番よい。また、眠る前にお茶・紅茶などカフェインが入っているものを飲むと吸収時間を考えると、目覚めが良かろう。
- 睡眠時間には個人差があるので、一律に何時間がよいというものはない。
- 夜更かしの問題点
・夜更かしして夜に光を浴びると生体時計と地球時間とのズレが拡大し、慢性の時差ぼけ状態に陥る。
・夜更かしでは朝寝坊になりがちで、そうすると何より大切な朝の光を浴び損ねがちとなる。
・夜更かしして夜に光りを浴びるとメラトニンの分泌量が減る。
・夜更かしすると睡眠時間が減る。
・夜更かしすると生活習慣病につながったり、イライラや集中力がなくなり学力低下につながる。 - 学力上位群は21時30分までに就寝している。
- 人間は「寝て・食べて」初めて活動できる動物である。
- メディアの影響
→テレビやゲームで対話の減少。コミュニケーションが減る。
生身の人間との接触が大切。 - 残業が美徳化
→残業は世界の中で日本がNO.1(社会通念を変える)
企業への働きかけ。そこから、1人ひとりの意識を変える。
子どもの生活リズムは100パーセント大人がつくる。
大切なのは朝の光
『セロトニン』(精神的な安定に重要な神経伝達物質)
- 減少すると精神的なバランスが崩れ攻撃的になる。(社会性が悪くなる)
- リズミカルな筋肉運動で向上する。(歩行・咀嚼運動・深呼吸)
- 夜暗くなると出てくる。1歳~5歳までが一番たくさん出てくる。
- メラトニンの促進は、昼間のたっぷりとした運動と光が大切である。
- 夜更かしして光を浴びているとメラトニンが出にくくなる。
朝ごはんを食べたかどうかは生活習慣の一部である。「寝る・食べる・活動する」の3つの関連が密接に関係している。よく寝れば活動が出来る身体になる。活動すれば眠くなり、早く寝られるようになる。そのことにより、早起きが出来、朝ごはんもしっかり食べる時間が出来るというふうにそれぞれが関係し作用している。