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県内の「早寝・早起き・朝ごはん」の取組「なのはな園幼稚園部 子どものこころにおいしい記憶のたねをまこう」

掲載日:2007年9月3日

取組名称: 高島市立静里なのはな園幼稚園部
        子どものこころにおいしい記憶のたねをまこう
           ~元気なこころとからだは食育から~

実施団体: 高島市立静里なのはな園幼稚園部PTA

PTA実践発表より:

1 はじめに

<1>本園の歴史と環境
 本園は、幼稚園と保育園の一元化施設「静里なのはな園」として創立され2年目を迎えた。園では、地域の物を使う「地産・地消」、自然の力を使う「環境」、安心して過ごす「安全・安心」の3つのことを大切にしている。
 子どもたちは、自然環境に恵まれた中で、五感で感じ季節感あふれる体験を繰り広げている。

<2>本園の教育
 本園では「かかわり・輝き・思いやり」~あそびの中で学び、自分の考えや思いを表現して、生き生きとあそぶ子を育てる~を園目標に掲げ直接的、具体的な体験を重視した教育活動を推進して いる。平成15年から4・5歳児を中心とした料理教室は、栽培すること・作ること・食べることの楽しさを味わうと共に、望ましい食習慣を身につけられるように取り組んでいる。

 

<3>PTA活動
 子どもたちが、元気に豊かに関わって遊ぶ環境を作るのは、大人の務めである。その子どもを支えていく脳や身体には「早寝・早起き・朝ごはん」が欠かせない。そこで規則正しい生活を大人が意識して努められるように心がけている。
 「食育」の取り組みで、知識や技術を知らされたことで、驚かされると共に嬉しい気持ちにさせられ、子どもたちと一緒に食に対する意識も高まりつつある。(4歳児保護者より)

2 研究への取り組み

<1>園の活動
 園では年間を通し、栽培活動をしたり、食べ物と体の関係がわかるうんちカレンダー・4つのおさら・エプロンシアターを通して体のしくみ等を伝えている。
 栽培活動では、畑作りから草引き、収穫までの過程全てを子どもたちと考え、体験してきた。小さな種や苗が生長していく中で、驚きや感動、収穫の喜びを味わい、世界にひとつしかない野菜を使ってのクッキングは子どもたちにとっては楽しいひと時のようだ。
 平成12年度から、旧新旭町(現高島市)で取り組んでいる「食育」事業の一環として、平成15年度より4・5歳の園児を中心とした幼児料理教室が始まった。食の体験を広げ、食べる意欲を育み、「食べ物の育ちを感じる力(感謝する気持ち)」「味がわかる力(味覚形成)」「料理する力」「食べ物 と体との関係がわかる力」「食べ物を選択する力」を育てることを目的に年数回行っている。
 日本の食文化の中心である『米』や『だし(昆布・かつお節・煮干)』から始まり、自分たちで栽培・収穫した旬の野菜、季節に合った料理などを栄養士、健康推進員、地域のボランティアの方々より教えてもらっている。
 料理教室での活動を、家庭へ知らせることにより、共に「食」への関心が持てるように進めている。

<2>PTAの活動
 食育活動の一つとして、メニューに「4つのおさらのげんキッズ」が揃っているか、どんなうんちが出たかを、1ヶ月に10日ずつ家庭でシールを貼って調べる活動をした。
 食事中、4つの色の当てっこをしたり、一緒にお弁当のメニューを考えたりして、栄養について楽しく話が出来た。
 また、どんなうんちが出たか親子で互いに見せ合ったりもした。「あーあ、ちょっとびちびちうんちやなぁ。バナナうんちになるように、緑のげんキッズをがんばって食べようね」と栄養と健康の関係が小さな子どもなりにとてもよく理解で き、次にどうすれば良いのか親子で気付き、話せるようになった。
 飽食の時代でありながら、健康や食生活に関する様々な問題を抱えている。これからは栽培、収穫、料理教室を通して、食べることの大切さ、楽しさを親子で経験していきたいと思う。

 

3 おわりに

 食に関する活動を保育に取り入れることにより、食は味覚まで含めた五感すべてを使う唯一の体験であることを知った。五感すべてにわたる体験を いかにたくさんするか、実体験を通してやり遂げたという自信を持てたことなど、自分に対する「自尊感情」が育まれた。
 また、人間の生きる原点である「食」を通して家庭、地域社会が一体となって「心も体も元気な子育て」をしていかなければならない。


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