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平成12年3月 滋賀県社会教育委員会議報告書

新しい時代に対応する青少年教育のあり方について

〜社会全体で子どもを育てる環境づくりのために〜

はじめに
 いつの時代にも新しい時代を創造し、担っていくのは青少年であり、社会全体が彼らに期待するところは大きいものがあります。しかし、今日の青少年の生活や行動を見るときに、進取の気性などの多くのプラス面が見られる反面、社会が急速に変化する中で様々な課題も生じてきています。

 小・中・高校生時代は社会教育の空白時代であるという指摘があります。確かに、学校教育では小・中・高等学校と成長段階に応じたカリキュラムがあるのに対して、社会教育では青少年教育という抽象的な言葉でくくられ、青少年に対して成長段階に応じた明確な学習プログラムが少ないことが指摘されています。

 今日、青少年をとりまく社会の変化に目を向けると、平成14年度からの完全学校週5日制の実施、学習指導要領の改訂などによる学校教育における取組みをはじめ、不登校やいじめ、ナイフ事件に見られる青少年の心の問題への対応等、今まさに、家庭・地域の教育力の向上が重要視されており、社会教育における取組みに対する期待はますます高まっています。

 私たちは、現代の青少年(とりわけ中・高校生)が地域とどのようにかかわり、どのような意識をもっているかを把握しつつ、多様で多彩な活動の機会や場の拡大を図ること、また知的好奇心を満たす学習プログラムを提供することなど、学校・家庭・地域の三者がそれぞれ連携しながら有効に機能し、社会全体で子どもを育てる環境をつくることが大切であると認識しています。

 今期の滋賀県社会教育委員会議では、新しい時代に対応した青少年教育のあり方について、次の点に焦点をあてながら審議を重ねてきました。

1.青少年教育について、元気の出る思い切った施策の提言ができないか。
2.学校教育と社会教育が連携・融合することで、こんなことができる、こんなことが望ましいといった具体的な提言ができないか。
3.地域社会とのネットワークの構築により実施可能な施策はないか。
 このたび、これらの審議の結果をまとめたので、本県の青少年教育施策が充実する一助となることを期待し、ここに報告するものです。

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