滋賀県社会教育委員会議報告書

成人教育の充実活性化方策について

〜21世紀社会に生きる大人の社会参加促進のための学びとは〜


(平成15年12月)
参考事例5      (「4 子育てを通した大人の学び」関係)
赤ちゃんとの出会いから学校で育む「共感性」
〜カナダで始まった「共感の根」(Roots of Empathy)プログラムがめざすもの〜

 子育て支援に国全体、社会全体で取り組み、たしかな成果を積み上げてきたカナダ。そのカナダの大都市トロントで生まれた「共感の根」(“Roots of Empathy” )が、今世界的な注目を集めています。

 これは、公立の小中学校にその地域に住む赤ちゃんと親がやってきて、赤ちゃんの育ちを1年間にわたって、子どもたちが体験するというものです。

 日本でも、その創始者メアリー・ゴードンさんお来日とともに紹介され、このプログラムが生み出すであろう豊かな可能性に、熱い期待が寄せられています。 

杉並区・中高生と赤ちゃんのプログラム
出会いと気づきを通して育むもの。

 杉並区では、「年長児童と赤ちゃんのふれあい事業」を展開する中で、社会参加体験として中高生が保育園や児童館でボランティア体験をしている 。また、地域住民が参加し、子育てネットワークをつくることによって、子どもたちの異年齢交流を促進している 。

 新しいプログラムをうまくアレンジして地域にとりこ込むことにとって、地域性を生かした取組が展開される。

 また、このプログラムのように、幼少期からの育児体験は,特に男性にとって、大人になってからの育児に自信をもって取り組めるベースづくりになると思われる。

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