昭和53年度 滋賀県社会教育委員会議報告書 社会教育研究調査報告書 |
昭和53年度
県社会教育委員専門部会(青少年部会)報告の概要について 社会教育部会研究調査 |
■2.課 題 |
1)学校教育活動における課題
まず基本的には学校教育の中で、集団活動や社会参加活動に対する意識を換起するための動機づけの必要があげられよう。 前述したいくつかの例のように高く評価されるものもあるが、そうした活動の広がりを今後どう方向づけて行くのか、また、高校生の放課後や長期の休暇中における過ごし方等についても考えて行かねばならないし、スポーツや部活動などの集団生活に参加していない生徒に対してどう対応して行くのか等についてもその手だてを構じて行かねばならないであろう。 さらに学校以外の施設を利用した集団宿泊訓練等を通じて活動のよさを体験して行くことなども必要であろうし、社会教育や生徒の社会参加活動に対する教職員の理解や関心を一層深めて行くことが大切であろう。 2)社会教育における課題 地域における高校生の活動を活発化するためには地域の青年団体の現状や活動内容の変化について関係者の理解が得られるよう一層の啓蒙が必要であり、PTA(横断PTAも含めて)を母体としての育成活動や援助が必要であろう。 また各市町村の社会教育関係団体や諸機関は、高校生に対する社会教育施策を充実し、地域における活動推進のための行事を創り出し、援助して行くこと、例えば高校総体をもり上げる活動を契機にして地域ぐるみで社会参加活動のきっかけづくりをすることや、家庭においては親が子どもに対して積極的に集団活動や社会参加を奨励することが大切であろう。 3)学校・社会・少年補導センターとの連携における課題 今もあとを絶たない高校生の非行を「どうすればくい止めることができるか」について、より具体的に考えるとともに、関係諸機関との連携、緊密化を考慮して行かねばならないであろう。また、非行防止、環境浄化等についてもこうしたセンターの組織を一層強化して行く必要があろう。 さらに、青少年の健全育成の推進のためには、横断PTAを含めた各種団体や組織がなお一層の連携を深めて、地域の住民運動としての盛り上がりを図らねばならない。 |
■3.提 言 |
在学青少年の集団活動や社会参加活動を盛んにする方策として、青少年のそれぞれの生活の場や成長段階に応じて、自ら行う参加への努力とともに、それを育成、助長する親、教師など指導者の不断の努力、それに加えて行政の果たすべき役割が重要であることは言を待たない。
とくに県の青少年教育行政とタイアップした指導及び助成と相まって、地域に密着した青少年に対する事業が展開されるよう市町村における社会教育を一層振興していく必要もあろう。 また青少年の問題現象は依然として根強く存在しており、こうした中で家庭、地域社会、学校、関係諸施設、各種団体等の連携を一層強くすることが急がれる。 それとともに、高校生をとり巻く現代の情勢が、集団活動や社会参加活動をどのように阻害してきたかを反省し、今日的課題を考えたうえで今後のとるべき方向として、次の施策を充実強化するよう提言する。 1)社会参加活動の促進
2)環境浄化
3)社会教育体制の整備・充実
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