平成14年3月 滋賀県社会教育委員会議報告書

21世紀の新しい社会教育のあり方について

社会教育行政と社会教育関係団体,NPO,ボランティア団体,
民間教育事業者等との連携・促進のために〜

第1章 生涯学習の推進と社会教育
 生涯学習社会づくりにおける社会教育の役割は、端的に言えば「生涯学習」を支援するところにあり、これまでの社会教育の対象や範囲の広さから見て、社会教育の重要性は今後一層増すはずである。しかし、近年、生涯学習の推進が叫ばれるようになって社会教育関係者の中からは、従来からの社会教育の影が薄くなったとの指摘もあるが、こうした背景には、行政にあっては首長部局での類似事業の開催、カルチャーセンター等の行う民間教育事業者の増加、また、NPO、ボランティア団体等の市民活動団体の出現による社会教育に関係する活動の活発化等があり、それらの量的拡大により、公民館等で行われる学級・講座・教室等の社会教育事業の影が薄くなったと捉えられている。

 しかし、一方で生涯学習の推進が時代の要請となる中で、社会教育は生涯学習の推進体制づくり、連絡・調整のためのネットワークづくり、生涯学習情報提供・学習相談体制の整備、生涯学習のまちづくりといった生涯学習推進のための課題に深く関わらざるを得なくなっていることも事実である。

 このようなことから、社会教育の生涯学習推進への対応を考えるときに、従来から行われてきた社会教育の踏襲でなく、時代の要請を踏まえた新しい社会教育のあり方が求められている。

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