昭和61年12月 滋賀県社会教育委員会議報告書

高等学校等公開講座の具体的方策について(建議)
はじめに

 生涯学習という考えが、人生80年時代を迎えて最近クローズアップされてきている。人間は年齢を追って教養を高め、 自分を磨く、このことにこそ人間の本来の姿があると考えられる。

 臨時教育審議会第二次答申で打ち出された教育改革の基本的考え方は「生涯学習体系への移行」であり、人生の各時期における発達課題を達成するために教育の内容は変化し、特に学校教育を終えて実社会に出た時に生涯学習の新しいステップが始まると考えられる。 

 したがって、生涯学習の在り方の一つは、これまでの学校教育とは違って、それぞれの年代に応じて多様な学習の機会を充実し、選択の自由をより一層拡大していくことである。

 こうしたなかで、本県では生涯学習推進事業の一環として、高等学校や大学、とりわけ職業科高等学校が有している専門的教育機能、施設の地域社会への開放事業として、「大学・高等学校等開放講座」が開設されてきた。

 この開放講座は昭和57年度から文部省委嘱事業としてスタートして以来、多くの成果をあげてきたが、その反面、いくつかの課題が新たに生じておりその解決を迫られている。

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